活況に沸くカフェ、人気を支えるのはトレンド好きの若い消費者―中国

人民網日本語版    2018年12月8日(土) 21時30分

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数十メートルの行列に3時間並ぶ。雨が降ってもたくさんの人が並ぶ。ここ数年、喫茶店が急速な発展ぶりを見せている。

数十メートルの行列に3時間並ぶ。雨が降ってもたくさんの人が並ぶ。ここ数年、喫茶店が急速な発展ぶりを見せている。「インターネットプラス」の概念が伝統的産業に吹き荒れるのにともない、喫茶界にはインターネットで話題のブランドが続々と登場し、鹿角巷、奈雪の茶、喜茶などが若者の間で大人気になった。大河網が伝えた。

「1杯のただの飲み物にこれほど多くの人が並ぶのはなぜか」といぶかる人は少なくない。複数のミルクティー専門店で取材した結果、列に並んで飲み物を買っているのは、1987年から1999年生まれの若い人ばかりだった。

ネットで人気のミルクティー専門店をよく観察すると、普通の喫茶店とは異なり、今の若者が強い関心を抱くようなマーケティング手法を採用している。たとえば店内の壁には、「どうか信じて、世界にはスタッフがあなたのところへ届けるストロベリーチーズミルクティーが必ずあって、あなたを待っているってことを」、「あなたへの愛情はただ好きってことだけじゃないが、あなたが私のほしい答をもっていない」などといった心に触れるフレーズが一面に描かれ、カップにも印刷されている。

女性の孟さん(25歳)は、「ただミルクティーを飲みに来ただけじゃなくて、トレンドや流行をより深く味わうために来た」と話す。ミルクティーを買うとすぐに飲んでしまわず、写真を撮ってSNSに上げ、友だちに見てもらい、「いいね!」をもらう。まるで自分の優越感を満足させるためにやっているかようだ。孟さんは、「私はSNSの中で一番最初に喜茶のお茶を飲んだ」と胸を張る。

おいしいからではなく、楽しむためだとすれば、人気喫茶店がこれほど流行るのはなぜだろうか。

レストラン、スーパー、映画館に比べ、喫茶店はオフラインの各業態の中で利益率が高く、坪あたり売上高が多いビジネスモデルであることは確かだ。

喫茶の歴史をひもとくとわかるのは、最初は非常に単純な作りの、安っぽく、どこにでもあるような店が登場し、店舗面積は数平方メートルしかなく、対面販売形式が中心で、商品はコーヒーフレッシュと果物味のパウダーを混ぜ合わせた粉末ミルクティーがほとんどだった。消費の高度化にともない、このような店は徐々に市場から消えていき、いくつかの「売り」をもったブランドが登場し始め、06年には快楽檸檬、07年にはcocoが創立した。こうした「第2世代」の喫茶ブランドから、ブランドイメージ、商品のオリジナリティー、消費者の体験が重視されるようになった。

経済専門家の宋向清さんによると、「ここに体現されているのは、若い消費者層がトレンドを追いかけ、体験するようになったこと。消費者は自分のニーズや自分らしさをより重視するようになり、消費体験を強調し、他の店とは違う個性を大切にする喫茶ブランドがより競争力をもつようになり、今のような『人気喫茶店』が登場した」という。

すべての消費者が毎日1杯のお茶のために3時間も並ぶのではなく、「行きたい」と思い、時間がある時だけ人気喫茶店を利用する。このような消費者側の好奇心がブランド経営サイドの「思惑」にピタリとはまったといえる。

奈雪の茶の創業者・彭心さんは以前に公の場で、「人気のお茶商品がなぜこれほど急速に広がったか。それは中国にお茶の原点があるからだ」と述べていた。実際に確かにそうだといえる。長年にわたり、お茶産業は中国では伝統農業の中に入っており、お茶は「みんなが知っているものだが、特に名前がないもの」だった。消費者のお茶ブランドに対する理解は地域的な品種、たとえば西湖の竜井茶とか、信陽の毛尖などといったものに限られていた。市場化されたお茶が再び若い消費者の前に現れた時、お茶と若者をつなぐ「人気喫茶店」が登場したのは実に理にかなったことだといえる。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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