優勝選手引っ張ったのは記念写真が目的?中国紙「国内マラソンの発展、阻まないで」

Record China    2018年12月5日(水) 19時40分

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5日、中国のマラソン大会で起きた「ゴール直後の選手が腕をスタッフに引っ張られる」という問題をめぐり、新京報は「国内マラソンの発展を阻むなかれ」と訴える記事を掲載した。資料写真。

2018年12月5日、中国のマラソン大会で起きた「ゴール直後の選手が腕をスタッフに引っ張られる」という問題をめぐり、新京報は「国内マラソンの発展を阻むなかれ」と訴える記事を掲載した。以下はその概要。

広西チワン族自治区南寧市で行われたマラソン大会で物議を醸すシーンが目撃された。1位のエチオピア人選手がゴールした直後、そばにいたスタッフが彼を引っ張ったのだ。選手はその場にしゃがみこみ、多くの人が「『中国を駆け抜けた』といったフレーズを掲げて記念撮影させるためか」と考えた。大会組織側は「選手をケアするために引き寄せた」とコメントしたが、多くの人がこの説明に納得していない。

安全上の見地から選手をサポートするなら、選手には前進しながらゆっくりと減速してもらうべきだ。選手を引っ張ったり、前へ行こうとする選手を無理やり遮ったりしてはならない。選手に対するこうした行為は極度に疲労した選手にダメージを与えかねない。

国内のマラソン大会で相次ぐ問題行為は熟考に値する。大会組織側の「非専門性」が大きな原因の一つだが、角度を変えて見ると「プロすぎる」面もある。それが示されるのが選手への国旗手渡しや写真撮影などだ。選手の利益や試合の規範性は忘れられている。

もしスタッフが本当に写真撮影のために選手を引っ張ったのであれば、それはあまりにも素人的だ。旅先で旅そのものを楽しむよりSNSでシェアするための写真撮影に熱中する人がいるが、大会組織者の中にも彼らと似たような気持ちの人がいるのかもしれない。ゴールした選手が国旗を身にまとったり、カメラに向かって指定のマークを掲げたりする写真は格好の宣伝材料となる。

企業にとって宣伝は重要だが、出場選手の成績や安全が顧みられないなら、大会にとっては一種の「害」だ。大会の成功を判断する上で最も重要な基準は「選手の保護」であり、宣伝効果、目先の利益だけに目を向けると結果として国内マラソンイベントの将来には損害がもたらされる。(翻訳・編集/野谷

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