また冷え込んできた日本経済、内外需低迷に高齢化―中国メディア

人民網日本語版    2018年12月5日(水) 6時50分

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日本経済の20年以上に及ぶ低成長と少子高齢化が人々の消費意欲をますます冷え込ませている。写真は東京。

人工知能(AI)と恋をしたいと思う人はどれくらいいるだろうか。日本で最近行われた調査によると、日本人男性の60%が、「したい」と答えたという。国際商報が伝えた。

日本経済の20年以上に及ぶ低成長と少子高齢化が人々の消費意欲をますます冷え込ませている。日本銀行(中央銀行)がゼロ金利やマイナス金利の金融政策を長年実施し、金融緩和措置を長期的に採用し、国債の発行に力を入れても、市場が縮小してインフレ率は目標の2%から遠ざかるばかりだ。

11月27日に発表されたデータによると、日本の11月の製造業購買担当者指数(PMI)の速報値は51.8で、前月の52.9を下回り、2016年11月以来の低い水準になった。調査によると、16年9月以降、製造業が需要の低下、新規受注も減少したことを明らかにしたのは今回が初めて。内閣府が11月中旬に発表した今年第3四半期(7-9月)の国内総生産(GDP)速報値によると、物価変動要因を考慮した実質GDPは前期比0.3%低下し、年率換算では1.2%の低下となり、1四半期ぶりのマイナス成長となった。第3四半期の実質GDP低下幅は15年第4四半期以来の最高を更新し、内需と外需の寄与度をみると、どちらも景気の足を引っ張った。

内需をみると、内需の柱であるGDPの約60%を占める個人消費は第3四半期にデータ全体を落ち込ませた。階層の固定化、働き盛りの世代に将来への道が閉ざされていること、原動力の消失、欲望の喪失は、日本の若者が消極的になり、引きこもる原因の一つになっている。今の日本の若者は子ども時代にバブル崩壊と阪神大震災を経験し、青年時代には08年のリーマンショックと11年の東日本大震災があった。より重要なことは、日本の若者は他の先進国の若者が経験したことのない、長い長い経済停滞期を経験してきたことだ。長期的な不景気により人々は常に悪い事態を想定した慎重な消費行動を取り、欲望が低下し、消費心理には払っても払っても消えない暗い影が差している。

不景気だけでなく、高齢化も社会が長期的に停滞する内部要因だ。現在の日本人の平均年齢は44.6歳で、世界で2番目の高齢国だ。ましてや日本社会は年金負担が非常に重く、平均して2-3人の労働人口が1人の高齢者を養っていることになる。日本の政府と企業は自分たちの年金負担を軽減するため若者の待遇を引き下げ、その結果、若者は収入が少なく、出費は多く、仕事は不安定で、失業率は高くなった。若者の待遇の悪さが少子高齢化をより深刻にし、消費能力をさらに低下させている。たとえば45歳の中年の人を想定すると、上には介護しなければならない親の世代がおり、下には養育しなくてはならない子ども世代がいて、自分のためにお金を使うことなど考えられるはずもない。

さらに長年にわたり、日本政府が経済活性化措置を繰り返し取り、公共事業への投資を絶えず増やしてきたことが、人口高齢化による巨額の支出圧力に苦しむ財政問題と債務問題をさらに悪化させ、政府への貸し越しを行わせ、財政悪化を加速した。19年10月に実施予定の消費税率の10%への引き上げなどは、日本政府は経済へのマイナス影響を予想しながら、財政的に苦しい状態にあるため、2回の先送りを経て、今では避けられないところまで来てしまっている。

外需をみると、財務省が発表した速報値の統計によると、今年10月の日本の貿易収支の赤字は4493億円だった。分析によると、原油価格の上昇で輸入額がふくらみ、貿易収支は2カ月ぶりに赤字になり、日本経済は年末の下ぶれ圧力を増大させることになった。また、中国経済が減速した影響で、日本から中国への工作機械の輸出が目立って減少した。

日本工作機械工業会が発表した今年10月の工作機械受注額をみると、対中輸出額は前年同期比36.5%減少して、8カ月連続で低下した。日本の内需と対欧米輸出の伸びも対中輸出の落ち込みを補うことはできていない。分析では、中国からの受注量が減少したのは主に市場の需要の低迷が原因だ。製品タイプをみると、スマートフォンの金属部分の加工に用いられるドリルと精密機器などの工作機械の受注額が67.6%減と大幅に減少した。一般機械の工作機械の受注額も40.8%減少した。スマートフォンでは、日本の電機メーカー・ファナックの大口顧客である有名企業・富士康(フォックスコン)をはじめとする企業が、今年はドリルの注文数を大幅に減らしている。富士康の場合、アップル社の携帯電話の需要低迷の影響により、富士康が「iPhoneXR」(アイフォーンXR)の製造で稼働している生産ラインは約45本しかなく、当初準備していた60本よりだいぶ少ない。市場調査会社カウンターポイントのまとめた報告では、「今年第3四半期の世界のスマートフォン出荷量は3億8000万台で、前年同期比5%減少したという。また、同社の中国スマートフォン市場第3四半期報告でも、市場全体の販売量が同13%減少し、4四半期連続の減少になったとしている。

長年にわたり、日本の工作機械受注量は経済の先行指標とみなされてきたが、今や中国からの受注が減少して、日本の製造業は折り返し地点に到達し、これまで1年半も続いた力強いニーズが徐々に低下していることを物語る。この影響で、日本の景気動向の指標も工業生産の指標もどれも低下している。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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