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日本経済の中国への依存度は想像以下、経済制裁で利を得るのは米国―中国メディア

配信日時:2012年11月20日(火) 11時43分
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20日、中国社会科学院日本研究所経済室主任の張季風教授はこのほど、「日本との経済戦争で中国が一人勝ちすることはない。冷静に思考・計算すれば、日本経済の中国経済に対する依存度が想像していたほど高くないことが分かる」と指摘した。写真は天津一汽トヨタの工場。
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2012年11月20日、アモイ大学がこのほど開催した学術シンポジウム「アジア太平洋地域経済協力の新構造における中国と日本」において、中国社会科学院日本研究所経済室主任の張季風(ジャン・ジーフォン)教授は、「日本に対する経済戦争で、中国が一人勝ちすることはない。冷静に思考・計算すれば、日本経済の中国経済に対する依存度が想像していたほど高くないことが分かる。経済制裁はシギとハマグリの争いになり、中国に対して抑制の戦略をとる米国が漁夫の利を得るだろう」と指摘した。中国網が伝えた。

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日中関係が「政冷経涼」に陥る中での開催とあって、中国と日本の経済・貿易をめぐる同シンポジウムはひときわ注目を集めた。

◆経済制裁で共倒れに

張教授はこのほど論議の的となった「対日経済制裁」という話題について、「日本政府の独りよがりな茶番劇は中国人の強い反発を招き、中日経済・貿易関係に深刻なマイナス影響をもたらした。これらはわれわれが目にしたくなかった結果であり、日本政府が一方的に引き起こしたものだ。日本政府は間違った行いを直ちに正す必要がある」と語った。

張教授は一方で、中国の国民に対しても冷静になるよう呼びかけた。経済制裁は日本経済に深刻な打撃を与えるが、中国も一人勝ちはありえず、共倒れになるからだ。

張氏は、「中国の対日輸出商品は主にミドル・ローエンド消費財および中国で組み立てた機械設備だ。短期的な対中国輸出減は日本経済に深刻な打撃を加えるが、致命的な打撃とまではいかない。また、日本は一定期間の調整を経て、輸出市場をタイやベトナムなどの東南アジア諸国に移すだろう。日本の対中国輸出商品のうち、ハイエンド部品などの半製品、鉄や電子部品などの原材料、工作機械などの生産設備が約6割を占める。これらの製品の多くはその他の国の製品と取り替えることができない」と分析した。これらの製品の輸入が途絶えた場合、中国の関連川下企業の生産に大きな連鎖反応が生じる恐れがある。経済がグローバル化した今日、日本製品の不買によるツケが自国に回ってくる可能性がある。経済制裁は日本に深刻な打撃を与えることができるが、中国経済が被る打撃も無視できない。世界2位・3位の経済国の共倒れが欧州債務危機で疲弊した世界経済に対してもたらすマイナス影響は過小評価できない。

過去数カ月に中国における日本車の販売が激減したという報道について、多くのネットユーザーは高々と「勝利宣言」を行っているが、張氏は自らの観点を次のように述べた。中国に進出している日本の完成車メーカーのうち、日本側の100%出資子会社はなく、中国側の投資率が通常ならば51%以上を占める。日本車の生産・販売台数の激減により、中国側も同じく損失を被っている。これに税収の流出、中国側従業員の収入減などを考慮すると、中国側の損失は日本側に劣らない。中国は冷静に対応し、自らを傷つけることを避けるべきだ。

◆「政冷経涼」の日中関係、貴重な学術交流

日中経済協会北京事務所の田村暁彦所長は発言の中で、「日中経済協会は日中友好団7団体の一つとして、これまで日中経済関係の健康的な発展および相互理解を促してきた。国別に計算すると、2012年1−9月の日本による対中投資は世界1位となり、全体の約6−7%を占めた。中国に進出した日本企業は直接的・間接的に1000万人以上の雇用機会を創出している。中国の過去数十年間の経済発展は驚くべき成果を獲得した。中国市場が育む巨大なビジネスチャンスは、日本企業にとって非常に重要である。日本と中国は切っても切れない経済関係で結ばれているため、日本経済界の代表団体の一つである日中経済協会は、両国の経済・貿易関係が一刻も早く正常に戻ることを願っている」と語った。

立教大学の大橋英五元総長は、報告書「経済・産業転換期の日本とアジアの関係」の中で、「日本製造業がサービス業に転化するに伴い、製造業における金融資産の比率が高まり続ける。日本がかつて成功した集約的大規模生産および大量輸出による発展方式はすでに極限状態に達している。今後の発展方向とチャンスは、アジア企業との融合だ。中国企業は日本が直面している最大のチャンスである」と指摘した。

全国日本経済学会会長、中国社会科学院元常務副院長の王洛林(ワン・ルオリン)教授は式辞の中で、「中日両国の関係は今、厳しい時期に差し掛かっている。両国の誤解を解き、両国の友好関係者の理解を深め、相互信頼を強化することにより、学術交流活動が得難い機会となる」と指摘した。

同シンポジウムは、全国日本経済学会が主催し、アモイ大学経済学院が請け負い、中国社会科学院、中国国務院発展研究センター、中国商務部国際貿易経済協力研究院、アモイ大学、南京大学など、全国の日本経済の研究機関、教育機関、対日経済・貿易業務関連機関の専門家・学者らが100人以上出席した。また、日中経済協会、野村資本市場研究所、立教大学、日本大学、嘉悦大学、専修大学などの日本側の機関から、学者・友好関係者らが7人出席した。

日中両国の出席者は「アジア太平洋地域の経済協力」、「日中二国間経済関係」、「日本経済総合問題」、「日本産業および企業の問題」の4つのテーマをめぐり、グループ別に議論と交流を行い、両国の経済・貿易関係が早期に正常な状態に戻ることを願った。(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/TF)

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