ドルチェ&ガッバーナの宣伝動画、中国侮辱の反発招き女優らボイコット、取引サイトは商品掲載取りやめ

Record China    2018年11月23日(金) 21時10分

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イタリアのファッションブランド「ドルチェ&ガッバーナ(D&G)」が中国を侮辱する宣伝動画を流したなどとして、波紋が広がっている。写真はD&Gに対する中国側の抗議。

2018年11月23日、イタリアのファッションブランド「ドルチェ&ガッバーナ(D&G)」が中国を侮辱する宣伝動画を流したなどとして、波紋が広がっている。D&Gは動画を削除する一方、アカウントが乗っ取られたと釈明したが、中国の有名女優らはD&Gのイベントをボイコット。取引サイトは商品掲載を取りやめた。

D&Gはイタリア人デザイナーのドメニコ・ドルチェ氏とステファノ・ガッバーナ氏が創立し、ミラノに本拠を置く。男女の衣服のほか、香水、化粧品、眼鏡、時計なども手掛けるイタリアを代表する高級ブランドだ。

中国メディアなどによると、火種となったのは、同社のインスタグラムアカウントなどで公開された宣伝動画。赤いドレスに身を包んだアジア系の女性が中国音楽やインテリアを背景に、スパゲティやピザなどのイタリア料理を悪戦苦闘しながら、箸で食べようとしている。ナレーターが「箸をナイフのように使っては駄目」などとアドバイスする場面もある。

さらにガッバーナ氏がこの動画をめぐるインスタグラム利用者とのチャットのさなか、中国のことを汚物の絵文字五つで表現するなど、中国や中国の人々を繰り返し侮辱。やりとりを切り取ったスクリーンショットの写真も登場している。

動画などは中国のソーシャルメディアで「人種差別的」などの反発を招き、上海のファッションショーに顔を見せる予定だった女優の章子怡さんや李冰冰さんらが欠席を表明。21日のファッションショーは中止に追い込まれた。李冰冰さんは中国版ツイッターの微博(ウェイボー)で4200万人のフォロワーに対し、「私は母国を愛している」とつづった。

これに対し、D&Gはインスタグラムと微博で謝罪。自社アカウントとガッバーナ氏のアカウントはハッキングされたと釈明するとともに、法務部門がこの問題について「緊急の調査」を行っていることを明らかにした。

米ブルームバーグ通信によると、電子商取引(EC)サイトの洋碼頭はD&G商品5万8000点の掲載を取り下げたとした上、「母国より大切なものはない」とコメント。網易(ネットイース)は同社のショッピングプラットフォーム「考拉(コアラ)」から、すべてのD&G商品を取り除いたと発表した。EC最大手の阿里巴巴(アリババ)グループのショッピングポータル「天猫」では、中国語と英語でD&Gを検索しても商品が全く表示されないという。

この騒動についてAFP通信は「D&Gにとって、世界で最も重要なぜいたく品市場での大きなつまずきとなる」と報道。米CNNは「一部にはユーモアで応じる動きもあり、微博では西洋人男性がナイフでスープを食べようとするパロディー動画が拡散した」とも伝えている。(編集/日向)

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