ミッキー90歳 ディズニー社は「金のなる木」を失うことになるか

人民網日本語版    2018年11月20日(火) 21時20分

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香港地区の「大広報」によると、米国ウォルト・ディズニー・カンパニーのメインキャラクターであるミッキーマウスが、現地時間の18日に90歳の「卒寿」を迎えた。

香港地区の「大広報」によると、米国ウォルト・ディズニー・カンパニーのメインキャラクターであるミッキーマウスが、現地時間の18日に90歳の「卒寿」を迎えた。1998年に可決されたデジタル・ミレニアム著作権法(DMCA)によれば、ミッキーの著作権は2023年で切れて、以降はキャラクターを自由に使用できるようになり、ディズニー社は「金のなる木」を失うことになる。「中国新聞網」が伝えた。

ミッキーはウォルト・ディズニー氏が1928年に創作したキャラクターで、アニメ作品に登場するとたちまち米国の観客たちの間で人気者になり、さらには世界で最も知られたキャラクターの一つにもなった。

ミッキー90歳の誕生日を祝い、ディズニー社はニューヨークで、「Mickey: The True Original Exhibition」と題した記念展示会を開催している。ミッキー誕生の歴史を振り返り、ミッキーをテーマにしたアーティストたちのオリジナル作品を展示している。会期は2019年2月10日まで。

▽毎年「32億ドル以上」を稼ぎ出すミッキー

ディズニー社はあらゆる商品にミッキーをプリントするビジネスモデルを生み出し、ミッキーは「金のなる木」になるとともに、ミッキーとそれを取り巻く世界の人気沸騰の原因にもなった。ミッキー、ミニー、グーフィーなどのメインキャラクターの商品は、ディズニーに富をもたらす「金の卵」であり、毎年少なくとも32億ドル(1ドルは約112.6円)を稼ぎ出してきた。中には、ディズニーグッズとテーマパークの収入は含まれていない。

だがミッキーも「お年を召して」、ディズニー社は3回目の著作権の危機を迎えている。ミッキーは実はこれまでに2回の著作権切れを迎えてきたが、ディズニー社が密かに行った強力なロビー活動により、著作権法が改定されて「延命」がはかられた。

米著作権法の1回目の改定は1970年代に行われた。当時の著作権の保護期間は56年間で、ディズニー社は本来は1984年にミッキーの著作権を失うはずだった。だがディズニー社などの強力なロビー活動の結果、米議会は著作権の保護期間を延長し、著作権者が個人の場合は死後50年間、法人の場合は公表後75年となった。

2回目の改定は1998年。23年に創作された作品の75年間の保護期間の終了を目前にして、ディズニー社は再びロビー活動を展開し、米議会はまたもや保護期間の延長を可決した。

米国の1998年に可決された現行の著作権法では、1923年以前に創作された作品の保護期間はすでに終了している。1923年以降の作品は、著作権をもつ個人の死後70年間または法人の公表後95年間は保護される。保護期間を過ぎれば、作品は「公共の利益」に奉仕するものとなり、著作権法による保護を受けなくなる。

つまり今から5年後には、誰でもミッキーのキャラクターを利用して商品を作ったり、創作活動をしたりできるようになり、ディズニー社に著作権料を支払う必要がなくなるということだ。

▽商標登録に打って出るか?

外部では、ディズニー社は今回も米議会に延長を働きかけて強力なロビー活動を展開するとの見方が出ている。分析によれば、1998年から現在まで20年ほどの間に、インターネットと著作権というテーマが急速に発展し、誰でもネットで気軽に作品に接することができるようになった今、ディズニー社が3回目の著作権延長を働きかければ、社会的に非常に大きな反発を受ける可能性があるという。

ディズニー社はミッキーの著作権が切れた後、ミッキーを商標登録して、第三者が自由に使用できないようにする可能性もある。(編集KS)

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