中国貴州省で18日、ミャオ族の伝統行事である「苗年」が行われ、多くの観光客が詰めかけた。現地住民が天秤棒で果物などを担いで登場すると、かごの中の食べ物が奪われる騒動が発生した。大衆網が伝えた。

騒動が起きたのは同省黔東南ミャオ族トン族自治州の雷山県。映像には天秤棒を担いでいた男性が「素養がなさ過ぎる！かごが空になったら私たちは何を担ぐというのだ！」と観光客らに対し声を荒げる場面も映っているが、目撃者は「観光客らは注意されたことを気にすることなく、笑みを浮かべながら食べ物であれば何でも奪っていた」と話している。

ネットでは「完全に強奪行為」と批判の声が圧倒的に多く、映像でかごから食べ物を取っていた人の多くが高齢者だったことから「若者を批判する人もいるが、少なくとも今の中国の若者は許可なく人のものを奪ったりはしないし、列にも並ぶ」との声も聞かれた。さらに、「彼らに足りないのは果物ではない。道徳心だ」「これが中国の現状だ」と皮肉った書き込みも少なくなかった。（翻訳・編集/内山）