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日本アニメ、人気の秘密は「民族文化」―中国メディア

配信日時:2012年11月7日(水) 17時30分
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6日、海外の人の目に日本人は「二面性がある」と映るようだ。米文化人類学者ルース・ベネディクトは、日本人は「野蛮な一面と温和な一面を兼ね備えている」と描写している。写真はアニメ「名探偵コナン」の中国のポスター。
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2012年11月6日、海外の人の目に日本人は「二面性がある」と映るようだ。米文化人類学者ルース・ベネディクトは著書「菊と刀」(1946年)の中で、「菊づくりに秘術をつくし、芸術や美を賛美しながら、他方では刀を崇拝し、武士に最高の栄誉を帰する」とし、日本人は「野蛮な一面と温和な一面を兼ね備えている」と描写している。

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ルース氏は同書でさらに「日本人は頑固でありながら、環境に応じて忍耐することも知っている」、「従順でありながら、他人に操られることを嫌がる」、「忠実でありながら、反逆心もある」、「勇敢でありながら臆病」、「保守的でありながら、新しいライフスタイルを取り入れるのが好き」と日本人の性格を描写している。

日本人がこのように、東洋の上品で含みのある表現の仕方と開放的で自由な西洋の性格両方を兼ね備えるようになったのは、「島国」という地理特性によるもので、この「二面性」は日本のアニメ作品の中でも表現されている。

1)武士道の精神

日本人は武士道の精神を尊んでいる。戦争当時の「天皇のため、お国のため」という精神はまさに武士道の精神の集約と言えるだろう。1980年代の人気漫画「聖闘士星矢」はギリシャ神話をモチーフにしているものの、女神アテナを守るために戦う闘士聖闘士(セイント)らの精神は「武士道の精神」だ。聖衣(クロス)と呼ばれる防具をまとい、星雲鎖(ネビュラチェーン)などの武器を持つが、各ストーリーの中で首尾一貫して貫かれているのはやはり武士道の精神だ。また現在、中国でも圧倒的な人気を誇るアニメ「NARUTO―ナルト」に登場する忍者達が、心の中で守っているもの、夢、最後まで戦い尽くすその姿はいずれも、忠誠を尽くし、勇敢に戦う武士道の精神の表現である。

2)団結精神

ヒーローが大好きな米国と違い、日本のアニメ作品の中では団結の重要性が強調されている。日本の各アニメの主役には、必ずいっていいほど、息のピッタリあったチームが存在し、チームの成員は主役の引立て役を務めると同時に、個々の個性も備え、そのストーリー全体に花を添えている。例えば、90年代の人気アニメ「SLAM DUNK(スラムダンク)」に登場する、湘北高校バスケット部の主役は言わずと知れた桜木花道。しかし、脇役の流川楓や赤木剛憲、三井寿、宮城リョータ、木暮公延、赤木晴子、「桜木軍団」などは桜木にとって、バスケットチームと友情軍団の2チームを構成している。また、「美少女戦士セーラームーン」に登場するセーラー戦士たち、「ドラゴンボール」のクリリン、亀仙人、チチなども同じだ。日本のアニメは団結精神や協力する精神を作品の中に盛り込み、若者たちの心にそれを浸透させている。そのため、人気となるアニメ作品は子供たちを楽しませるだけでなく、生活の知恵や人生の哲学なども色濃く含んでいるため、老若男女にかかわりなく人気となる。

3)伝統的な民俗文化

日本のアニメにはロマンチックな桜道や美しく舞う桜ふぶき、桜の木の下に集まる人々などのシーンがたびたび登場し、男女問わず伝統衣装である着物を身にまとっている。そして、一面に敷かれた芝生の上に座って、楽しそうに弁当をみんなで食べている。このようなシーンが日本人の特徴をさらに鮮明なものにしている。美しい着物、おいしいお弁当、詩のワンシーンのような桜道、高層ビルと対照的に映し出される神社、空中を気持ちよさそうに泳ぐ鯉のぼり、整然と広がる田んぼなど、日本の漫画家は自身の作品の中に日本の特徴のうち、最も美しい一面を存分に織り交ぜ、日本文化の特色を発信している。

4)自由な想像力と創造力

日本を代表するアニメーション・映画監督である宮崎駿氏の代表作、「となりのトトロ」を見たことがある人なら、トトロがサツキとメイを抱いて、田舎を飛び回る名シーン、サツキとメイがネコバスに乗るシーンなどを覚えているだろう。これらのシーンはいずれも我々が子供のころに、夢に出てきたシーンのようで、懐かしい思いにさせられる。日本の漫画家は伝統文化から、ひらめきのようなものを感じ、想像力をはたらかせて、それを専門的な画法や絶妙な色彩術を通してアニメ作品の中で表現し、同時にリズミカルで魅力あるストーリーを展開するのが非常に得意だ。さらに、日本人は非常に寛容な民族で、この性質が日本人の創造力につながっている。鳥取県中部に位置する北栄町は、中国でも人気のアニメ「名探偵コナン」の作者として知られる漫画家青山剛昌氏の出身地で、それに端を発した「コナンの里」構想での町おこしを行っている。同町の住民票にはコナンの透かしが入っているほどの力の入れようだ。このような日本人の創造力は経済的利益を求めるためではなく、それを心から愛する感情から出たもので、このような創造力は限りない原動力ともなる。

上記に列挙した例は日本のアニメのうち、文化の真髄や民族精神を最も分かりやすく表現している作品にすぎない。日本のアニメが世界的な人気を誇っているのは、ポストプロダクションなど技術的な面で優れている以外に、民族を代表する人格や特色を反映しているというのが最も主要な原因だろう。伝統的な民族文化が日本のアニメの「魂」となっている。これが日本のアニメと欧米諸国のアニメの違、いだろう。一方、発展過程にある中国のアニメ産業も民族文化の核心的価値をそこに盛り込み、伝統文化からその基礎を探し出すべきではないだろうか。

中国のアニメ産業は現在、世界のアニメ産業という分野においては低迷しており、発展途上と言わざるをえないが、60年代は「大闇天宮」や「小蝌蚪找媽媽(おたまじゃくしがお母さんを探す)」が、80年代には「ナーザの大暴れ」「琴と少年」などが世界でも名を馳せた。これらの作品はいずれも、中国の神話小説など中国特有の民族文化と関係があり、これが中国のアニメ産業の「復活の道」への道しるべではないだろうか。(提供/人民網日本語版・編集/内山

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