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<万里の長城遭難>紅葉の美しい時期、静かな大地……主催旅行会社の広告に隠された真実

配信日時:2012年11月6日(火) 13時52分
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3日、河北省張家口市懐来県の万里の長城付近で、登山ツアーに参加していた日本人4人を含む5人が強風と大雪で遭難した。アミューズトラべルが企画したツアーに隠された真実とは?写真は4日、大雪に見舞われた北京の八達嶺長城周辺で救援活動を行う警察。
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2012年11月3日、中国河北省張家口市懐来県の万里の長城付近で、登山ツアーに参加していた日本人4人を含む5人が強風と大雪で遭難した。ツアーを主催したアミューズトラベル(東京都千代田区)は5日、記者会見を開き、悪天候にもかかわらずツアーを強行した判断は中国人添乗員と現地ガイドが行ったと述べた。

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アミューズトラベルが企画した今回のツアーについて、同社の公式サイトへアクセスしたが、メンテナンス中と表示され、直接確認することはできなかった。ほかのメディアの報道によると、同社は広告で「紅葉の美しい時期に設定」とし、コース上の万里の長城について「観光客が訪れない」「静かな大地に存在している」とうたっている。

なぜ広告で紹介されているような素晴らしいところに観光客が訪れないのか、その真実とは一体何なのか。万里の長城といえば日本のテレビでよく紹介されているような城のイメージを思い浮かべる人も多いだろうが、実際その場所は観光用に整備された万里の長城の一部だ。

万里の長城は秦代(紀元前221年〜紀元前207年)から明代(1368〜1644年)に作られたものである。東端の北朝鮮との国境近くの虎山から西端の甘粛省嘉峪関長城まで、総延長は2万1196.18kmに達する。中国15の省や自治区、直轄市に広がっている。しかし一般観光客に公開されている長城はごく一部で、2008年の北京五輪開催直前ではわずか7000mしかなかった。それ以外の長城は数百年が経過し、全く手入れされていない状態で、基礎部分は劣化が激しい。北京大学の考古学専門家によると、地球温暖化により気候が変化し、酸性雨が増加していることが万里の長城の破壊を加速させている。

今回の事故が発生した河北省の万里の長城も同じく破壊が深刻化している。周辺地域で進む鉄や銅などの採掘や、観光事業の拡大による乱開発が原因だ。また、積み上げられた石が持ち去られ、長城が崩れて一部が途切れている箇所も確認されている。さらに、今年の8月6日、事故が発生した地域の万里の長城の一部が、連日の雨に耐えられず崩壊している。

これらを踏まえ、観光客が訪れない理由を考えると、観光客に開放されていない可能性が非常に高い。というのも、開放されている長城は基本的に数十メートルおきに望楼が建てられ、関所全体が1つの城塞のようになっている。仮に今回のツアーが観光客に開放されている箇所の長城だった場合、悪天候になっても望楼に避難することができ、犠牲者が出ることを避けられた可能性が高い。

しかし報道では今回のツアーは3日から大雪に阻まれ、簡易テントでのビバークを余儀なくされた。つまり周りに民家など身を隠す場所さえないわけだ。紅葉の美しい時期に観光客が訪れない静かな大地を訪れることは素晴らしいことだが、その危険性をツアー客に説明する必要もあるのではないだろうか?(記事・構成/RR、内山

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4日、中国・河北省張家口市懐来県政府は、今月3日に同県にある万里の長城で遭難した日本人観光客4人と中国人ガイド1人について、日本人観光客3人が犠牲となり、救出された2人は病院で治療中で、容体は安定していると明らかにした。写真は懐来県の万里の長城。

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2012年11月5日 9時53分
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