海外ホットマネー、中国市場の懸念材料に―中国メディア

Record China    2012年10月29日(月) 8時38分

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24日、世界範囲で金融緩和策が講じられる中、「租税回避地」の香港に大量のホットマネーが流れ込んでいる。海外市場で「人民元の身代わり」と称されている香港ドルが襲撃にあい、人民元に対して警鐘を鳴らしている。資料写真。

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2012年10月24日、世界範囲で金融緩和策が講じられる中、「租税回避地」の香港に大量のホットマネーが流れ込んでいる。海外市場で「人民元の身代わり」と称されている香港ドルが襲撃にあい、人民元に対して警鐘を鳴らしている。安定化の兆しが見え始めた中国経済にリスクがもたらされることを防がなければならない。新京報が伝えた。

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ホットマネーが近頃香港に流れ込み、香港ドル相場が上昇し、香港株が全面高となっている。9月上旬から現在までに香港ハンセン指数が14%上昇し、香港ドルは20日、1米ドル=7.75香港ドルに達した。香港ハンセン指数は22日までに、終値が始値を8日連続で上回り、終値が8カ月ぶりの高い数値を示した。香港ドルの高騰を抑制するため、香港金融管理局は世界金融危機から3年ぶりに市場介入を実施した。

外資の大規模な流入は香港のみならず、韓国、日本、インドネシア、タイ、シンガポール、台湾にも同様の現象が見られる。

連邦準備理事会は量的緩和第3弾(QE3)を実施し、低金利による本国経済の成長維持を目指した。欧米の低金利により、ファンドマネージャーはアジア各地でより高い投資収益率を求めている。

中国がこのほど発表した各経済データによると、中国経済の成長率は低下したが、全体的に見て安定化しており、経済の底打ちの兆候が見られた。また、人民元は11週間連続で上昇しており、2008年3月ぶりとなる最長記録となった。これにより海外の大量の投資資金がアジアに押し寄せ、香港に流れ込んでおり、かつ中国本土市場を狙っている。

海外の資金はすでに中国本土市場に流れ込んでいる。このほど発表されたデータによると、9月末の中国金融機関の外貨買取専用資金残高は前月比1306億8000万元増の25兆7707億6200万元に達し、過去2カ月間のマイナス成長が止まり、8カ月ぶりの高水準となった。これには海外ホットマネーの流入が含まれるはずだが、具体的な金額を正確に計算することはできない。現状を見る限り、流入はさらに加速するだろう。

中国はこれまでのように、資本が外部に流出することを恐れる必要がなくなり、また長期的に低迷していたA株市場もこれにより活況を呈する可能性がある。しかし大量の海外投資資金が人民元市場に流れ込めば、安定化したばかりの中国経済に対して、大きなリスクをもたらすだろう。まず、市場の資産価格と不動産価格が押し上げられ、中国のインフレ圧力が増加し、再起に向けた中国企業・中国経済の重荷となる。同時に、安定化に向かおうとする人民元に、再び高騰の危険性が生じる。ようやく回復し始めた中国の外国貿易の懸念材料が増える他、国内サービス業の発展も見せかけの人民元高騰を必要としていない。

ゆえに海外の大規模なホットマネーが中国本土市場に流入する前に十分な備えをし、中国経済の安定成長に対する影響を最小限にするべきだ。(提供/人民網日本語版・編集/TF)

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