中国の出生数はさらに低下、政策変更しても人々に「子づくり」の意欲なし―中国人口学会会長

配信日時:2018年11月3日(土) 15時30分
人々に「子づくり」意欲なし、出生数はさらに低下―中国人口学会会長
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中国メディアの観察者は、中国人口学会の翟振武会長(写真)が人々に子をつくろうとする気持ちが普遍的に不足しているため、政策を変更しても出生数が低下する状況が変化することは当面ありえないと述べたと紹介した。
中国メディアの観察者は10月31日、中国人口学会の翟振武会長が同月30日、人々に子をつくろうとする気持ちが普遍的に不足しているため、政策を変更しても出生数が低下する状況が変化することは当面ありえないと述べたと紹介する記事を掲載した。

翟会長は今年(2018年)の状況について、出産年齢にある女性数が大規模に減少したため、中国全国における出産数は前年よりも低下すると述べた。

記事は直接触れていないが、出産年齢の女性が減少した最大の原因は、厳格な「一人っ子政策」が実行された時期に、男児と女児の出生バランスが男児側に大きく傾いたからとされる。妻の妊娠を知った夫婦が病院などに行き胎児の性別を判定してもらい、女児と分かると人工中絶してしまう例が相次いだからだった。政府は遺伝病の可能性がある場合などを除き、胎児の性別判定を厳禁したが、それでも「収入」を求めてひそかに性別判断を続ける医療機関は後を絶たなかったとされる。

多くの人が男児を求めた背景にはまず、伝統的な概念がある。中国では女性は結婚しても元の姓を使い続けるが、生まれた子は父親の姓にする場合が大多数だ。女性側にすれば姓、すなわち「家」が絶えることになってしまう。中国人にとって「断子絶孫(ドゥアンズ・ジュエスン=子孫が絶える)」は古くから、先祖に対して最大に申し訳ないこととされた。このような考え方は、特に農村部で強く残る。

また、社会保障の整備が遅れたことも大きな原因との指摘もある。高齢になり、例えば体が不自由になれば子に頼るしかない。ところが、男の子は両親と共に暮らすことが一般的であるのに、女の子は結婚相手の親と暮らす方が多い。「子はひとりだけと言うなら、老後のことを考えればどうしても男の子でないと困る」と願う人が続出したという。

中国政府は「一人っ子政策」は修正したが、政府が産児数に介入する「計画出産」そのものは堅持する方針だ。現在のところ「2人まではOK」が基本だ。

記事によると翟会長は、「個人の出産の権利は、さらに拡大すべき」との考えを示しつつ、「それでも、子をつくろうと願う気持ちが普遍的に不足している。政策をさらに開放しても、出生数が低下する情勢が変化することはありえない」と論じたという。

現在までの報道を総合すると、出産を望まない人が増えた原因は改革開放政策と関係している。経済発展にともない、働く人の「競争」も激化した。そのため、出産のために長期にわたり仕事ができないことは、女性にとって将来にわたる「キャリア」を考えれば不利とする考えが広まったという。また、高騰する不動産価格や教育費を考え合わせ、複数の子を産み育てるのは困難と考える人も増えたとされる。(翻訳・編集/如月隼人
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