貴州茅台、1兆2385億円分が1日で「蒸発」―株式上場して17年来初のストップ安

配信日時:2018年10月30日(火) 9時20分
貴州茅台酒、1兆2385億円分「蒸発」―株式上場来初のストップ安
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中国を代表する酒として国際的にも有名な茅台酒(写真)の製造販売元である貴州茅台酒の株価が週明けの29日、取り引き開始直後から大暴落し、同社が2001年8月に上海証取に上場してからの約17年間で初めてのストップ安となった。
中国を代表する酒として国際的にも有名な茅台酒の製造販売元である貴州茅台酒の株価が週明けの29日、取り引き開始直後から大暴落し、同社が2001年8月に上海証取に上場してからの約17年間で初めてのストップ安となった。中国メディアの澎湃新聞は時価総額の約766億4000万元分(約1兆2385億円分)が蒸発したと表現した。

茅台酒は中国の伝統酒でも最高の高級酒とされている。標準的な1本500ミリリットルの「飛天茅台」ついて会社側が指定する上限価格は、1月に従来の1299元(約2万1000円)から1499元(約2万4000円)に引き上げられた。それでも人気がありすぎて「1本を手に入れるのも難しい」状況が続いている。

貴州茅台酒の工場は貴州省・仁懐市茅台鎮の一角にあるが、生産には現地の極めてデリケートな微生物バランスが不可欠と分かっている。これまでに貴州省内の別の場所で同社工場と環境がよく似ている場所での生産が試みられたことがあったが、貴州茅台酒のトップ技術者や熟練職人、各種資材が投入されたにもかかわらず、同一の品質の酒を作ることはできなかった。

そのため、貴州茅台酒は増産を断念。結果として「品薄であることが人気を呼び、さらに品薄になる」という状態が続いている。ブランド価値の高さと「作れば必ず売れる」という信用により、貴州茅台酒の株価も上昇し続けてきた。

29日の株価大暴落について澎湃新聞は、18年第3四半期(7―9月)の業績報告で、成長の鈍化が示されたことが株価下落の懸念材料になり売り注文が集中、売り注文の多さを見て、さらに多くの売り注文が殺到したとの分析を示した。

同社株価の上場来最高値は6月12日の803.5元(約1万3000円)だった。その後は調整局面となり、最近では10月22日から下落を続けていた。同日の終値は693元(約1万1190円)で、金曜日の26日には終値が610.1元(約9851円)にまで下落した。それが週明けの29日には取引開始と同時に前取引日比61.01元(約985円)安の549.09元(約8865円)になった。

中国の証券取引所には株価が前日比で10%値上がりした場合と10%値下がりした場合にそれぞれ取引を停止するストップ高・ストップ安の制度がある。貴州茅台酒は01年8月に上海証取に上場してからの17年間で初めてのストップ安となり、29日の取り引きは打ち切られた。

澎湃新聞は、価総額がわずか1日で7664億600万元(約12兆3800億円)から6897億6600元(約11兆1400億円)に下がり、約766億4000万元分(約1兆2385億円分)が蒸発したと表現した。

澎湃新聞はさらに、9月末時点で、95社801本の公募ファンドが貴州茅台酒の株式を保有していたと指摘。6月末時点の公募ファンド1048本よりも減少しており、9月末時点で貴州茅台酒株を保有していた95社のうち27%に相当する26社が持ち株数を減らしていたが、29日の暴落により相当に深刻な打撃を受けた公募ファンドも存在するという。

ただし、ファンド運用を業務とする中融基金管理は、貴州茅台酒の今後の株価について、さほど悲観はしていないという。貴州茅台酒の18年第3四半期の業績が思わしくなかったのは、前年同期があまりにも好調だったためで、需給バランスの悪化が原因でないと判断できるからだ。

中融基金管理は、茅台酒に対する需要が落ちるとは考えられず、中長期的に見れば、中国伝統酒業界をけん引する存在としての茅台酒の強いブランド力と、「造れば必ず売れる」という状況は不変と判断しているという。(翻訳・編集/如月隼人
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