トヨタの営業利益率は韓国現代自動車の10倍!?専門家から警告も

Record China    2018年10月30日(火) 8時30分

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29日、韓国・中央日報によると、世界の主要自動車メーカー10社を対象に営業利益率を調査した結果、韓国の現代自動車グループが最下位となった。写真は現代自動車の販売店。

2018年10月29日、韓国・中央日報によると、世界の主要自動車メーカー10社を対象に営業利益率を調査した結果、韓国の現代自動車グループが最下位となった。

営業利益率とは、売上高に占める営業利益のこと。自動車を販売して得た金額から費用などを引いた、実際に稼いだ金額の比率となる。

現代自動車グループの昨年の営業利益率は4.7%で、世界の主要自動車メーカー10社中7位だった。しかし今年は、現代自動車・起亜自動車(1.2%・0.8%、共に7~9月基準)より営業利益率の低い自動車メーカーはなかったという。

BMW(11.0%)やトヨタ(9.3%)は、現代自動車グループより約10倍も高かった。記事は「3000万ウォン(約295万円)の車を1台販売した場合、現代自動車が36万ウォン稼ぐとすればトヨタは279万ウォン稼ぐということ」と説明している。現代自動車グループは他社に比べ販売台数は劣っていないという。しかし実利が少なく、トヨタは3カ月(4~6月)で6兆9600億ウォン稼ぐのに対し、現代・起亜車の稼ぎは4662億ウォン(7~9月)で、トヨタの6.7%に過ぎない。

現代自動車グループの営業利益率は2013年には9.2%だったが、16年には5.5%に減少、今年上半期には3.5%に減少していた。記事はその理由として、12年に10.5%だった中国市場のシェアが昨年5.0%になったことを挙げている。中国で韓国車は「中国産より高いが、日本や欧州車より魅力がない」とのイメージが定着しているという。また同期間、米国市場のシェアも8.7%から7.4%に減少。対策としてインセンティブ(ディーラーに支払う販売促進費)を増やしたため利益が減ったという。

また「慢性的な高コスト構造」についても指摘している。例えば、韓国自動車産業の昨年の平均賃金(9072万ウォン)は、トヨタ(8344万ウォン)、フォルクスワーゲン(8487万ウォン)より多く、売上高に対する賃金の比率(12.29%)も、トヨタ(5.85%)やフォルクスワーゲン(9.95%)を大きく上回る。

専門家らは、14年に世界で800万台販売して規模を拡大した現代自動車グループの「油断」が競争力低下につながったと指摘しているという。中国市場は高高度防衛ミサイル(THAAD)問題の影響で大きな打撃を受けたが、それ以前からすでに兆候がみられていた。現代自動車グループの中国市場シェアは、12年から3年連続で2桁を記録したが、15年に8.9%に下落。しかし現代自動車グループは昨年までに中国内の生産施設を270万台に増やした。販売が急減したため工場の稼働率は70%を下回ったという。

また「規模の経済」への執着も原因とみられている。他の主要自動車メーカーが15年から規模を縮小し、モビリティーサービスや自動運転技術などに目を向け始めた一方、現代自動車グループは「世界1000万台達成」を目標に掲げた。一部の専門家からは「現代自動車グループは規模を縮小し、速やかに意思決定をして未来自動車の競争力を高めるべき」「高度成長期には規模の経済が有利だったが、今は組織を柔軟化させ、事業部別に独自競争する体制に変えるべき」などと指摘する声が出ているという。

これに、韓国のネットユーザーからは「生産性はなく、人件費ばかり高い民主労総のためだが、彼らは政府に守られている。よって韓国の自動車産業に未来はない」「仕事をせずストライキばかりだから、会社に利益が残るわけない」「私は今回、10年乗ったグレンジャー(現代自動車)をレクサスに替える。家族と自分の安全が大切だから。現代自動車の貴族労組が嫌」「日本やドイツより低レベルなのに高賃金。サムスンが大きくなれた理由は労組がないから。労組を解散させればいい」など、労働組合の問題を指摘する声が多く上がっている。(翻訳・編集/堂本

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