サウジ記者殺害事件、中国報道官は「あたりさわりのない論評」に終始

配信日時:2018年10月26日(金) 9時50分
サウジ記者殺害事件、中国報道官は「あたりさわりのない論評」に終始
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中国外務省が26日に開催した定例記者会見で、華春瑩報道官はサウジアラビア人のジャマル・カショジ記者がトルコ・イスタンブールの自国総領事館内で殺害された問題について複数回の質問を受けたが、「あたりさわりのない論評」に終始した(写真)。
中国政府外交部(中国外務省)が26日に開催した定例記者会見で、華春瑩報道官はサウジアラビア人のジャマル・カショジ記者がトルコ・イスタンブールの自国総領事館内で殺害された問題について複数回の質問を受けたが、「あたりさわりのない論評」に終始した。

「サウジ政府は、カショジ記者がイスタンブールの総領事館内で殺害されたことを正式に認めた。トルコ大統領もこの事件はサウジ上層部が関係していると非難した。中国はこの問題にどのような態度をとるのか」と質問に対してまず、「サウジのカショジ記者が死亡した案件については国際社会が広く注目している」と発言。「殺害」などの言葉は使わず「死亡」とした。

華報道官は続けて「われわれは、サウジ側が発表した初期の調査結果と、事件の真相を調査するために取る措置に注目している。また、トルコを含む各方面のこの事件に対する姿勢に注意している」と説明。

さらに「この事件は不幸だった。この事件が妥当に処理されるよう希望する。われわれは注視を続ける」と述べた。

華報道官は、サウジアラビアのサルマーン国王が、同国首都のリヤドで25日に開催された国際投資会議で、「われれは、だれがわれわれの最もよい友人か知っている。だれが最大の敵であるかも知っている」と述べたことについても、中国としてどのように評するか尋ねられた。

華報道官は、同発言について自分自身はまだ知らないと述べた上で、「中国について言えば、われわれは世界のすべての国が国際関係の基本準則という土台の上で、相互尊重の精神にもとづき発展と友好協力の関係を発展させることを望んでいる」と、事実上は「ノーコメント」と言うにも等しい回答に終始した。

中国はイスラエルを含む中東地域諸国との関係の強化に力を入れている。イスラエルと周辺のイスラム国家が対立しているのはもちろんだが、イスラム国の中でも、イランはアラブ系国家と対立している。さらにトルコは多くの国民がイスラム教を信仰するものの体制としては第一次世界大戦後に世俗化した国家だ。

中近東地域のすべての国家と良好な関係を構築するためには「綱渡り的外交」が必要と言える。折しも中国の王岐山国家副主席はスラエル、パレスチナ、エジプト、アラブ首長国連邦の中東4カ国(地域)を歴訪中だ。現在は特に、「波風を立てたくない」時期だ。

中国は、相手国内で発生した問題については「内政不干渉」を理由に外交に影響させないことを「常套手段」としている。しかし、カショジ記者殺害に対して「常軌を逸した犯罪」との見方が固まりつつある現在、「内政不干渉」という言葉を口にすること自体が、中国外交を不利にしかねない状況だ。サウジ周辺国家の同問題に対する姿勢にも不確定要素が多い。華春瑩報道官としては「当たりさわりのない論評」に終始せざるをえなかったと理解できる。(翻訳・編集/如月隼人
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