日本の対中ODA、「ありがとう」と言うべきなのか―中国メディア

Record China    2018年10月24日(水) 17時10分

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24日、約40年に及ぶ日本の対中政府開発援助(ODA)の終了に関し、環球網は「『ありがとう』と言うべきなのか」と題する記事を掲載した。資料写真。

2018年10月24日、約40年に及ぶ日本の対中政府開発援助(ODA)の終了に関し、環球網は「『ありがとう』と言うべきなのか」と題する記事を掲載した。

記事はまず、「23日は日中平和友好条約が正式に発効した日だ。明治維新150周年の記念日でもある。この特別な日に安倍晋三首相は重要な演説をした。さらに、対中ODA終了も明らかになった」と説明し、これに対して中国のネット上にはこれまでの援助に感謝する声が寄せられたことを紹介した。

そして、日中関係を研究する学者の間には「日本による対中ODAを研究しなければ両国関係発展の変化を全面的に理解できない」との言い方があると指摘。続けて、対中ODAの実施が発表された当時、日本国内に反対意見があったこと、日本が対中ODAを決めた背景には中国市場の開拓などさまざまな狙いがあったことなどを伝えた。

一方、中国についても「ODAを理解していない人、それほど評価していない人は少なくない」「日本は対中ODAの広い宣伝を期待していた」と述べ、「日本のODAは確かに中国の改革開放に貢献した」と指摘。その上で「対中ODA終了の決定は日本人の矛盾した気持ちも反映している」とし、終了の原因として2点を挙げた。

記事がまず示したのは、「中国の経済規模は日本を超えた。多くの日本人が中国への経済援助を続ける必要がないと考えている」点だ。「日本政府の終了の決定に日本の多くのネットユーザーが賛成の意を示した」とも報じている。2点目は「日本経済全体の不景気」。「不景気がODAの全体規模を縮小させた。対中ODAの終了は必然的な結果」とし、「1990年代のバブル崩壊で日本は『失われた20年』を迎えた。経済の低迷で日本の対外ODAも当然ながら萎縮した」などと説明した。

記事は最後に23日の安倍首相の発言に注目し、その内容を「安倍首相は国の運命を変えた明治維新の歴史的意義を主に振り返った」と紹介。日本問題に詳しい専門家は「発言は日中間の敏感な部分に触れておらず、日本の民族主義者の神経をいたずらに触るものでもない」と受け止めたという。また、「富国強兵」などへの言及がなかったことを記事は「中国訪問前に示した誠意」と評価。「日中関係を見るに当たり、われわれは今後の日本の動きに重点を置かなければならない」とし、「安倍首相の今回の訪問が両国関係に新たな転換点と契機をもたらすことを期待する」と締めくくった。(翻訳・編集/野谷

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