犠牲者は新婚5日目の夫婦と当日帰国した男性と11歳息子=達州市の道路陥没、50時間の救助作業もむなしく4人の死亡を確認

Record China    2018年10月11日(木) 18時20分

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四川省達州市で発生した道路の大規模な陥没事故で、転落した4人の死亡が確認された。2人は結婚して5日目の夫婦(写真)で、あとの2人は男性と11歳の息子だった。男性は赴任先のカンボジアからの一時帰国で同日帰宅したばかりだった。

四川省達州市で7日に発生した道路の大規模な陥没事故で、9日午後3時50分までに転落した4人の死亡が確認された。2人は結婚して5日目の夫婦で、あとの2人は男性と11歳の息子だった。男性は当日朝、赴任先のカンボジアから一時帰国したばかりだった。男性は、当日朝に会えていなかった長男と電話で話していた最中に足元が陥没して転落した。

転落した龍さんと青さんは、10月3日に結婚したばかりだった。達州市郊外の農村にある龍さんの実家で行われた披露宴には40ほどのテーブルが並び、村人のほとんどが出席して祝福したという。2人は省都の成都市内で仕事をしており、7日には達州市の長距離バスステーションに行き成都市行きのバス乗車券を購入した。その後、100メートルほど離れたスーパーに行き、職場の同僚に結婚のあいさつのために配るキャンデーを購入した。

当日は雨で、監視カメラの映像には、傘をさして歩く龍さんと青さんが並んで歩く様子が写っていた。青さんは、キャンデーが入っていたと思われる緑色の袋を持っていた。ふたりが、前方からやって来た成人男性と男児のふたり連れとすれ違った瞬間に、足元が陥没して転落した。

龍さん・青さん夫妻とすれ違ったのは、当日がちょうど45歳の誕生日だった唐増福さんと、11歳になる唐さんの次男だった。唐さんはカンボジアにあるアパレル工場の管理スタッフで、8日間の休暇が取れたので、同日朝に帰宅したばかりだった。次男の唐佳さんが、持っている携帯電話が不便なので新しい電話がほしいと言ったので、長旅の疲れをおして一緒に出かけたという。

唐増福さんの長男はすでに働いており、7日も出勤せねばならなかった。唐さんが帰宅した時にはすでに家を出ており、会うことができなかった。長男によると、事故発生時にはちょうど、動画機能付きの電話で父親と会話していた。午後2時28分に、なんの前触れもなく電話が途切れた。その後、何度電話しても応答がなかった。電波状態の問題だと思っていたという。

事故発生現場のすぐ近くには、民間経営の病院があった。ロビーは空調が効いているので、夏などには近隣住民の多くが涼んだり、トランプをして遊ぶ場所という。しかし達州市では1週間程度も雨が続いていたために、訪れる人はほとんどいなかった。市民2人が病院のひさしの下で雨宿りをしており、道路陥没を目撃したという。病院から外部を写す監視カメラには、龍さん・青さん夫妻と唐さん父子がすれ違った瞬間に地面が陥没し、4人が転落する様子が写っていた。

穴の周囲に人が集まった。唐さんの次男は外からも視認することができたので、一部の人は穴の中に入って次男を救出しようとした。消防がすぐに到着したので、消防士が一般人に交代した。消防士2人が穴に入った直後に、再び陥没が発生した。消防士は転落したが、命綱を装着していたために引き上げられた。穴の内部が複雑で、再び陥没が発生する恐れがあったため、救出作業は極めて慎重に進めざるをえなかった。

事故発生後約10時間後の8日午前0時10分に、青さんが見つかった。すぐに病院に運ばれ救命措置が取られたが、しばらくして死亡した。午前9時40分には龍さんが見つかり病院に搬送されたが、死亡が確認された。

地下の穴は汚水管を中心に10メートル前後に広がっていた。まだ見つからない唐さん父子は泥などに押し流されたと考えられた。穴の最も深い部分は地表から15.6メートルで、水が7万立方メートルほど溜まっていることも分かった。救助作業には、炭坑用の排水ポンプも投入された。

8日午前10時ごろ、父子が使っていた傘などが見つかり、人も近くに埋まっている可能性が高まった。唐さん父子は9日午後3時50分までに見つかり地上に引き上げられたが、いずれも死亡が確認された。(翻訳・編集/如月隼人

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