中国でペット経済盛んに、「ネコノミクス」が「イヌノミクス」を猛追―中国メディア

人民網日本語版    2018年9月28日(金) 5時20分

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ペットを飼う人がますます多くなり、SNSでペットの写真を公開する人も増えている。

ペットを飼う人がますます多くなり、SNSでペットの写真を公開する人も増えている。このほど発表された「2018年中国ペット産業白書」によると、2018年の中国ペット(犬・猫)消費市場の規模は1708億元(約2兆7000億円)に上り、前年比27%増加した。都市部で犬・猫を飼う人は5648万人、全国都市部の犬・猫飼育頭数は9149万頭に達した。銭江晩報が伝えた。

■猫と猫グッズに16万円以上、「ネコノミクス」が「イヌノミクス」を猛追中

小格さんのうちではチンチラペルシャ猫を飼っている。真っ白なふわふわの毛並み、目はセルリアンブルー、瞳孔は漆黒。ペットショップの人の話によると、「コンディションは良好」だ。家に来た時はまだ2カ月で、価格は4500元(約7万2000円)だった。来てすぐに各種キャットフード、爪研ぎ板、キャットタワー、ベッド、毛取りクリーナー、キャットウェアなど数え切れないほどのグッズを買い込み、約1カ月間に宅配便数十箱を受け取り、5000-6000元(約8万-9万6000円)を支払った。これに猫の値段も合わせると、この月の猫関連の出費は月収を上回った。

小格さんは、「飼い始めに買ったものだけではなく、毎月の固定支出もある。エサ、栄養食、虫除け、トリミングなどなど、一月に最低でも300元(約4800円)から500元(約8000円)はかかる」と話す。

90後(1990年代生まれ)の小昆さんは犬を飼って7年になるベテラン飼い主だ。家にはジャーマン・シェパード・ドッグとシベリアンハスキーの大型犬2頭がいる。幼犬の頃に抱きかかえられて家にやって来て、値段はシェパードが3500元(約5万6000円)、ハスキーが2000元(約3万2000円)だった。「大型犬はたくさん食べるので、5キログラム入りドッグフードの箱が2-3日で空になる。トリのささみとか卵黄とか牛肉などを入れた栄養のあるエサを与えないとだめで、一月の出費は少なめに見積もっても1500-2000元(約2万4000-3万2000円)になる」という。

同白書によると、18年の中国ペット市場では、犬の飼い主の年平均消費額は5580元(約8万9000円)、猫の飼い主は4311元(約6万9000円)だった。猫の飼育頭数と消費市場の規模はまだ犬を追い越してはいないが、「ネコノミクス」は「イヌノミクス」を猛烈な勢いで追い上げ、追い越そうとしている。

浙江省のペットフード・用品輸出入産業協会の朱招寵(ジュウ・ジャオチョン)事務局長によると、「浙江省のペット消費能力とペット頭数は全国で5位から6位にはなる。2010年から、中国ではペット消費が急速に発展し、毎年前年比で20-25%のペースで成長してきた。このペースでいくと、20年のペット消費市場の規模は2000億元(約3兆2000億円)を超える。さらに5-10年後には、中国は世界最大のペット消費市場になることが予想される」という。

■ペットサービスがますます細分化、平陽にはペット産業村も

ペット消費という巨大なパイをめぐって実にさまざまな商品が生まれており、その多様さは「ベビー用品」にも負けないほどだ。浙江省杭州市の文暉路にはペットグッズショップが数店ある。店の中をのぞくとどこも元気いっぱいの内装が目を引き、客は若い人ばかり。商品はペットの衣食住・移動を網羅し、たくさんあって目移りするほどで、これはもう「ペットのスーパー」だ。だが値段は決して安くなく、ドッグウェアは1セット平均100元(約1600円)前後する。ドッグフードは年齢に応じて分けられ、種類は普通のエサ、機能食、療法食(処方食)に大きく分けられ、産地も中国産と輸入品に分けられている。

店内にはグッズコーナー以外にも、シャンプーやトリミングのお手入れコーナー、預かりコーナー、ペット販売コーナーがある。ペット預かりサービスはペットのサイズごとに料金が異なり、標準ルームとデラックスルームの区別もあり、1日当たり78-168元(約1200-2600円)になる。お手入れサービスにはシャンプーとトリミングがあり、ペットの体重や毛の長さによって料金が異なる。犬は160-460元(約2500-7300円)、猫は258-400元(約4100-6400円)だ。店ごとに個性的なサービスをそろえており、細かい部分の美容カットなどというサービスもある。

ペットショップの店員は、「ワンちゃんは大体1週間に1回シャンプーとトリミングをして、ネコちゃんなら大体1カ月くらいはシャンプーしなくて大丈夫だし、トリミングもそれほど必要ない。犬は猫よりも依存心が強くて、飼い主が数日間留守にする時は預ける必要があるが、猫なら一人で遊んでいるので大丈夫。犬を飼うとこういう点で猫よりもだいぶ費用がかかる」と話す。

同白書によると、ペットグッズ消費のうち、犬グッズの1人当たり年平均消費額は1826.7元(約2万9000円)、猫グッズは1721.2元(約2万7000円)に上るという。

同省温州市平陽県のペット産業村は、同省唯一のペット産業をテーマとした特色ある小村で、今では犬用ガムシリーズやペット用肉類製品シリーズのほか、おもちゃ、ウェア、リード、ハウスなど数十シリーズの1000種類以上の商品を取り扱う。この村は、ペットが生まれてから老いたり病気になったりして死ぬまで、衣食住・移動から学習訓練、レジャー娯楽まで、ペットの暮らしの中のすべて場面をカバーする成熟したペット産業チェーンの構築を目標に掲げる。同村弁公室が提供した資料によると、17年の同県のペットグッズ輸出額は11億8000万元(約188億8000万円)で、このうちガムの輸出額は全国の同類産業の輸出総額の60%以上を占め、商品は世界40数カ国・地域で販売されているという。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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