<尖閣問題>ナショナリズムの高まりが両国の政治家に強硬姿勢をとらせている―米紙

Record China    2012年9月20日(木) 23時29分

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19日、米紙は尖閣諸島をめぐる民間のデモ活動が日中の外交空間を狭めていると論じた。写真は13日、北京の日本大使館前で行われた反日デモ。

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2012年9月19日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、尖閣諸島(中国名・釣魚島)をめぐる民間のデモ活動が日中の外交空間を狭めていると論じた。以下はその概略。

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尖閣問題をめぐる日中関係の悪化は、両国政府のいくつかの弱点を露呈している。これらの弱点のせいで、両国間には密接な経済関係が存在するにもかかわらず、依然として外交上の妥協点を見いだせないでいる。

中国にとってみれば、ここ数日の激しい反日デモは民衆の現指導者に対する不満の表れともいえる。一部のデモ参加者は領土主権を守れない指導者たちの弱腰を批判している。こうしたデモ活動は、次期トップに内定している習近平(シー・ジンピン)国家副主席ら次世代の指導者にも大きな課題を残すことになるだろう。

日本では、この6年で6人目の首相となる野田佳彦首相が年内の総選挙で政権を失うと予想されている。選挙の行方が日増しに膨れ上がるナショナリズムに左右されることは、すでに民意調査の結果に表れている。民主党は他の2つの政党に続く第3の勢力に落ちる可能性が高い。その2つの政党のリーダーはいずれも対中強硬派だ。

こうした状況の下、両国政府ともこれ以上の譲歩をすれば、国民からさらに「弱腰」と後ろ指を指されることになる。強硬姿勢をとることが国民の支持を集める近道だが、そうなれば世界経済にとっても重要な役割を担う両国の貿易関係が、多大な損害を被ることが予想される。

実は日本で最も影響力のある民族主義者は石原慎太郎東京都知事である。現在のこう着した局面を作った張本人ともいえる。今春、知事が尖閣諸島の購入計画を打ち出したことがすべての発端だ。知事はこれが中国政府に対する挑発になると分かっていた。野田政権は当初、あまり重視していなかったが、ネットを中心とした民衆の強い支持を目の当たりにして、介入せざるを得なくなったようだ。

日本政府は東京都が購入するより、国有化した方が対中関係の悪化を最小限に抑えることができると楽観していたようだが、中国にしてみればどちらも同じこと。日本政府の一連の行動は現状を勝手に翻す行為で、とても受け入れられるものではない。これが激しい反日感情を引き起こした根本原因であるといえるだろう。(翻訳・編集/NN)

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