80歳男性が孤独死、息子や娘に最高で懲役2年の実刑判決―中国

Record China    2018年9月18日(火) 0時40分

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四川省綿陽市平武県法院(裁判所)はこのほど、同県内で80歳の独居男性が孤独死した問題で、扶養義務を怠ったとして男性の息子と娘の計5人に、最高で懲役2年の実刑判決を言い渡した。

中国メディアの新浪網などは17日、四川省綿陽市平武県法院(裁判所)はこのほど、同県内で80歳の独居男性が5月下旬に孤独死した問題で、扶養義務を怠ったとして男性の息子と娘の計5人に、最高で懲役2年の実刑判決を言い渡したと報じた。

男性の長女と長男は結婚して四川省遂寧市で生活していた。2女や3女、4女はそれぞれ平武県内の実家とは別の場所で暮らして農業や商売で生計を立てていた。

2女は2010年に母親を引き取って同居を始めたが、父親は「よくかんしゃくを起こす」として引き取らなかった。そのため、父親の男性は独居するようになった。

14年になると男性の健康状態が悪化した。近隣の人が「だれも面倒を見ていない」として、男性を「低保戸」として認めるよう村に何度も陳情した。「低保戸」とは重度の障害や疾病で労働能力を喪失した家庭を指し、行政からの支援を受けられることになっている。村側は検討を重ねた結果、男性を「低保戸」に認定した。

16年になると、男性は慢性気管支炎、肺気腫、虚血性の脳症状、急性胃腸炎などで入院治療を繰り返すようになった。村と医療機関は男性の面倒を見ると同時に、息子や娘の全員に連絡して男性の世話をするよう説得を続けた。しかし息子と娘は責任を押し付け合い、ののしり合うなどで事態は進展しなかった。

男性は裁判所の出先機関である司法所に、息子と娘が扶養義務を果たすよう司法手段をとってほしいと訴えた。司法所も男性の息子と娘の5人に連絡したが、やはり責任を押し付け合って父親の世話をしようとしなかった。

司法所は男性に関連する資料を県法律援助センターに提出したが、男性の家を交代で数日おきに訪れて様子を見ていた村幹部が5月になり、男性が自宅内で死亡しているのを発見したという。

平武県法院は、男性の息子と娘は扶養義務を怠ったとして、一審で長男に懲役2年の実刑判決を言い渡した。2女は懲役1年、執行猶予2年、長女と3女、4女は懲役1年6カ月、執行猶予2年とした。量刑の違いの理由については報じられていない。(翻訳・編集/如月隼人

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