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著名バイオリニストの盛中国さんが死去、瀬田裕子夫人との「おしどり共演」は日中合作のシンボルにも

配信日時:2018年9月9日(日) 9時10分
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中国人の名バイオリニスト、盛中国さんが7日に死去したことが分かった。77歳だった。心臓発作だったとされる。音楽の手ほどきを受け、現在は中国愛楽楽団(中国フィルハーモニック・オーケストラ)で首席オーボエ奏者を務める張正地さんが、SNSを通じて発表した。

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盛中国さんは1941年、重慶市で生まれた。1954年には中国最高の音楽英才教育を行うことで知られる中央音楽学院附属中学に入学。1960年にはモスクワに留学し、チャイコフスキー音楽学院で国際的に高く評価されるバイオリニストだったレオニード・コーガンに師事した。盛中国さんは1962年のチャイコフスキーコンクールのバイオリン部門で特別栄誉賞を受賞。中ソ関係が悪化していた時期だけに、ソ連で開催された権威あるコンクールで受賞したことで、中国国民は涌き立ったとされる。

盛中国さんは、新中国成立して作曲された最も有名なバイオリン曲である「梁祝バイオリン協奏曲」を最も多く演奏したバイオリニストとしても知られる。同曲は民間の伝統音楽劇の甘いメロディーを素材としており、中国では音楽ファンならずとも多くの人が知る曲だ。「梁祝」の代表的演奏家としても盛中国さんは中国人にとって親しまれ尊敬される存在だった。新浪網など中国メディアは、盛中国さんの死をトップ記事のひとつとして報じた。

盛さんは、日本人ピアニストの瀬田裕子さんと結婚し「おしどり共演」を続けたことでも知られる。ふたりのコンサートは、前半に通常はアンコールなどで演奏される親しみやすい小品を演奏し、後半に大曲を配するという変わった配曲だった。瀬田さんは、盛さんのアイデアであり、クラシック音楽になじみのない人にも、まずは楽しんでもらうという配慮と説明したことがある。盛さん・瀬田さんのコンビは、日中の友好と合作のシンボルとしても受けとめられていた。

盛さんは、公式の場で政治を語ることはなかったが、私的な場所では不当な政治に対する嫌悪感を隠さなかった。師のひとりであるバイオリストの馬思聡が文化大革命期に迫害されたことにも関係していたと思われる(馬思聡は米国に亡命)。「毛沢東は許せるが、周恩来は許せない」と吐き捨てるように語ったことがある。「毛沢東は大変な悪事をしたが、自らの信念にもとづくものだった。だから、理解できる面もある。周恩来は保身のためだけに毛沢東に従った」との理屈だった。(翻訳・編集/如月隼人)
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