韓国の出生率上昇、根本的な問題を解決しない限り望めない―仏メディア

Record China    2018年12月25日(火) 8時10分

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23日、環球網は、仏メディアの報道を引用し、韓国の出生率を上げるためには根本的な問題を解決する必要があると伝えた。写真は韓国の女性。

2018年12月23日、環球網は、仏メディアの報道を引用し、韓国の出生率を上げるためには根本的な問題を解決する必要があると伝えた。

記事は、フランス通信社の報道を引用。「韓国は世界でも出生率が最も低い国の1つで、多くの韓国女性が結婚や出産を遅らせているため、もともと低い出生率が上がっていない。出生率の低下を防ぐため、韓国政府は今月初め、一連の対応策を発表したが、評論家からはより深いところにある原因からすると、これらの対策の効果はあまり期待できないとの声が出ている」と伝えた。

その上で、「18年第3四半期の出生率は0.95人となり、初めて1人の大台を割り込んだ。この傾向は『出産ストライキ』とも言われている。この影響で、韓国の人口は28年から減少し始める予想だ」と紹介。「出生率の低下には、高い育児コスト、高い若者の失業率、長い労働時間、少ない保育所などがあるが、もう1つの潜在的な問題が、子どもができた後の女性は仕事の発展を阻まれることにある」と指摘した。出産前はキャリアウーマンとして活躍していても、子どもができると職場に残れないケースが多いのだという。

記事はまた、職場に残ったとしても仕事と家事という重い負担がのしかかると指摘。韓国は今でも父系制の価値観が根強いと紹介し、「調査によると韓国男性の85%は女性が仕事をすることを支持しているが、自分の妻が仕事をすることになると支持する人は47%にまで減少する」と伝えた。ほかの調査でも、「韓国の20歳から40歳までの女性のうち4分の3の人が結婚は必要ではないと考えているとの結果がある」とも紹介した。

記事は、「こうした背景の中で、韓国政府は05年から136兆ウォン(約13兆6000億円)を費やし、出生率上昇を試みている」と紹介。今月に入って新たな対策も出され、これには「児童手当の拡大、8歳以下の子どものいる親の労働時間の減少、保育園や幼稚園数の増加、男性が10日間の有給産休をとれることなどを含むが、法的拘束力がなく、企業にも罰則がないため大きな反響はない」のだという。

記事は、こうした政府の対策について、韓国女工協会が「政府の政策は『もっとお金をあげれば子どもを産むようになる』との仮定に基づいている。しかし、職場での女性差別、それに仕事と家事の二重の重荷という問題を解決するのが先だ」との見方を示していると紹介した。

また、コリアタイムスも「韓国政府は、女性が結婚や出産を避ける真の原因を解決しない限り、この種の融通の利かない政策では真の変革をもたらすことはできない」と指摘している。(翻訳・編集/山中)

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