Record China

ヘッドライン:

「週52時間勤務制」導入の韓国で、早くも懸念が現実に=「無責任な政策」と批判も

配信日時:2018年9月20日(木) 17時10分
拡大
19日、韓国・イーデイリーは、7月1日から「週52時間勤務制」が始まった韓国だが、精油・石油化学業界に影響が出ており、同制度に対する疑念が現実のものとなったと報じた。写真はソウル。

7月1日から「週52時間勤務制」が始まった韓国で、ヒュンダイオイルバンクが精油・石油化学業界では同制度の施行以来初となる定期修理(定期的に行われる大規模な修理作業)に入ったが、当初予定の日程で生産を開始することはできなかった。韓国・イーデイリーは19日、関連業界内の週52時間勤務制に対する疑念が現実のものとなったと報じた。

ヒュンダイオイルバンクは先月10日から今月10日までの予定で第1工場(原油精製処理施設および重質油分解施設など)の定修に入ったが、生産再開予定日を大幅に過ぎた現在も、作業は終了していない。同社関係者は、「台風や豪雨の影響による作業中断などで遅れたことは確かだが、現在、ほとんどの設備が試運転中で、間もなく通常稼働に入る予定」だと説明している。

しかし記事は、「実際に決定的な影響を与えたのは週52時間勤務制の施行だ」と指摘する。同社では定修の遅延を防ぐため、労使間の合意を経て3カ月間フレックスタイム制を導入したが、効果は得られなかったといい、ある精油業界関係者は「人手が十分なら定修を順調に進められたはずだが、人員補充はままならず、勤務時間も守らねばならずで、結局、時間が足りず生産再開が遅れているようだ」と話しているという。

定修期間が延びるほど、企業にも従業員にも負担がかかる。週52時間勤務制は雇用創出を目標としているが、精油・石油化学業界は2~3年に一度は定修を行うという特性上、そのための採用を行うことは非効率的。採用を増やさずに定修期間を延ばせば稼働中断にともなう売り上げの減少は免れず、第1工場の場合、1日に110億ウォン(約11億円)規模の損失が発生すると推計されるという。

また、企業側は最低限の人手と期間を投じるしかなく、結果的に従業員の業務負担となる。別の業界関係者によると、「現場では事故の発生を懸念する声も上がっている」という。

今後、定修を行う企業も、例外なく同一の問題に直面する可能性が高い。SKイノベーションやLG化学などが下半期に定修を控えており、関連業界は大韓石油協会などを通じ、定修を「特別認可延長勤務」に含めるか、現在は3カ月まで認められているフレックスタイム制を延長するよう求めている。特別認可延長勤務とは、自然災害などに準ずる事故が発生した場合に週52時間を超過する勤務を認める制度だが、協会関係者によると、雇用労働部は要請を認めない立場を示しており、フレックスタイム制の延長についても返答が出ていない状態だという。

この記事に対し、韓国のネット上では「各業種の状況を考慮していないのが問題だ。無責任だな」「52時間というのは単なる労働時間の短縮ではなく、雇用を分け合う狙いもある。人をもっと雇うべき」「誰のための政策だ?もっと働いてもっと稼ぎたいという現場の労働者が多かったら?」「今までは一体、1人1日何時間働いてたんだ…」「北に神経を使っている間に南はこんな状態か」などと、厳しい声が寄せられている。(翻訳・編集/麻江)

【アジア食品のネットサイトがオープン】
中華圏、韓国などのアジア食材が手軽に入手できます!
サイトはこちら

関連記事

“過剰労働”の韓国、週49時間以上働く割合は日本をはるかに超える=韓国ネット「仕事を得ても過労死が待っている」

15日、韓国・YTNによると、今月から「週52時間勤務」体制に入った韓国で、長時間働く労働者の割合が主要先進国を大きく上回っており、年間労働時間も経済協力開発機構(OECD)主要国より圧倒的に多いことが分かった。資料写真。

Record China
2018年7月19日 6時0分
続きを読む

日本より深刻?韓国で長時間労働がなくならないからくり=韓国ネット「せめて昼休みは働きたくない」「韓国では法改正しても無理、うちの会社は…」

9日、韓国日報は、韓国の就業者の年間平均労働時間が経済協力開発機構(OECD)の中で2番目に長く、日本より2カ月以上長く働いても賃金は日本の4分の3程度にとどまっている実態とその原因について報じた。写真はソウルの地下鉄。

Record China
2017年6月11日 7時0分
続きを読む

ランキング