寝台バスの事故多発、禁止令出すだけでは「安全な中国」は実現しない―米華字紙

Record China    2012年8月31日(金) 9時28分

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29日、米華字紙・僑報は、中国で頻発する寝台バスの事故を受け、「単に禁止令を出すだけでは安全は保障されない」とする記事を掲載した。写真は28日、寝台バスによる死亡事故が発生した山東省済南市の高速道路。

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2012年8月29日、米華字紙・僑報は、中国で頻発する寝台バスの事故を受け、「単に禁止令を出すだけでは安全は保障されない」とする記事を掲載した。

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陝西省延安市で26日、高速道路を走っていた寝台バスがタンクローリーと衝突し、炎上。運転手と乗客36人が死亡するという痛ましい事故が発生した。このほか、山東省済南市の高速道路でも寝台バスの事故で1人が死亡、10人がケガをするという惨事が起きている。

こうした寝台バスは避難経路が狭い、重心が高い、ベッド数が多い、可燃物が多いなど安全面に問題があることが犠牲者を増やす元凶となっている。これに加え、運転手は短くても10数時間、長ければ2〜3日の道のりをほとんど休まず運転し続けるという過酷な労働環境も指摘されている。

「高速道路の殺し屋」とまで呼ばれる寝台バスを行政側も問題視しており、これまでに数々の「禁止令」を出してきた。例えば、昨年7月深夜に京珠(北京〜珠海)高速道路で41人が死傷するという事故が起きた際には「深夜2時から5時までの運行禁止」、「2012年3月から寝台バスの生産・販売を停止」「運行記録計の設置」といった規定を発表している。

だが、「禁止令」を出しても、現場の実態は何も変わっていない。ある運転手は「管理部署から禁止時間帯の運転を止められたことは1度もない」、寝台バスメーカーも「生産停止にしたら多くの人が失業する。そうした事態を行政側も望んでいないはず」、運行記録計についても「高級な飾り物と化すだけ」と語っている。(翻訳・編集/NN)

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