甘粛省敦煌市の仏教遺跡・莫高窟でボランティアガイドを務める大学生たち

人民網日本語版    2018年9月4日(火) 11時30分

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西北師範大学敦煌学院の学生・陳さんは支給されたばかりの白いシャツを着て、拡声器を持った大学生たちを率いて莫高窟にやって来ると、簡単なミーティングを開いた後、それぞれの持ち場に散っていき、ボランティアガイドとしての1日をスタートさせた。

8月下旬、西北師範大学敦煌学院の学生・陳剛剛さんは支給されたばかりの白いシャツを着て、拡声器を持った大学生たちを率いて甘粛省敦煌市の仏教遺跡・莫高窟にやって来ると、簡単なミーティングを開いた後、それぞれの持ち場に散っていき、ボランティアガイドとしての1日をスタートさせた。中国新聞網が報じた。

今年の夏休み期間中、莫高窟にはここ40年間で最多となる観光客が訪れた。1日あたりの観光客数は約1万人で、大混雑となった。敦煌研究院は、文化財保護やサービス提供のサポート役として甘粛省の各大学からボランティアガイドに優秀な大学生を募集。3カ月の講習と実地訓練に合格した大学生に、莫高窟の観光客向けガイドを務めてもらっている。

ボランティアガイドを務めて2年目になる陳さんは、「まさに地獄の特訓で、200時間で8万字を暗記しなければならない。ボランティアガイドに応募する大学生は、自分の大学の授業以外に、毎週月曜日、水曜日、金曜日の夜に莫高窟に関する知識の講義を受け、週末には洞窟で実地訓練を受けなければならない。訓練期間中、頭の中は洞窟の年代や紹介のことでいっぱいになり、あふれ出てきてしまうんじゃないかという気分すらなった」と話す。

さらに「見学場所は非常に貴重な文化遺産ばかりで、現存している中で世界最大規模、内容が最も豊富な仏教遺跡なので、絶対に傷を付けることはできない。莫高窟の専門ガイドと同じく、ボランティアも、文化財などの説明をするほか、文化財の安全にも気を配らなければならず、洞窟の中に案内する前に、観光客に写真を撮ってはならないなどの注意事項を何度も強調して伝えなければならない」と陳さん。

昨年、ボランティアガイドに応募した西北師範大学敦煌学院の学生・杜蘭花さんは、「ほとんどの観光客は、莫高窟や敦煌に対する知識が限られているため、ガイドは機械的、かつ簡単に情報を伝えるだけではだめで、観光客に親切に説明しなければならない。実地テストで、『機械的』というのを理由に、不合格になってしまった」と話す。

去年の失敗を教訓に、杜さんは自身の弱点を集中的に強化し、今年ついに莫高窟のボランティアガイドになるという目標を達成した。「説明の過程で、自分の感じたことを観光客に伝えて、互いの距離が縮まるようにした。すると、観光客も自分の感じたことや見方を伝えてくれ、千年の歴史を誇る敦煌文化に対するさまざまな観点を伝え合うことができるようになった」と杜さん。

ボランティアガイドは莫高窟で1日に2万歩以上歩きまわる日がほとんどで、にぎやかな莫高窟に静けさが戻ってからようやく、疲れた体で学校に向かう車に乗る。そんなボランティアガイドたちの白いシャツについた汗のシミは彼らにとっては「勲章」のようなものだ。

西北師範大学敦煌学院共産党青年団委員会の高軍徳書記は、「4年間で、学生計260人がボランティアガイドを務め、観光客100万人以上を案内してきた。ボランティアガイドをすることで、大学生は芸術的教養を養うことができるほか、自国の輝ける文化に誇りも持てるようになる。そして、ボランテイアを通して、莫高窟文化、ひいては敦煌文化をより多くの人に知ってもらうことができる」とその成果を強調する。(編集KN)

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