夏休み中の鉄道旅客輸送人数が過去最高の6.5億人に、うち6割は新型車両「動車組」を利用―中国

Record China    2018年9月2日(日) 15時20分

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中国では7月と8月の夏休み期間中の鉄道輸送量が前年同期比10.5%増の延べ6億5500万人だった。うち60%は、高速鉄道などで使用される新型車両の「動車組(ドンチャーズー)」を利用したという。

中国メディアの中国新聞社は1日、中国鉄路総公司からの情報として、7月と8月の夏休み期間中の鉄道輸送量が前年同期比10.5%増の延べ6億5500万人だったと報じた。うち60%は、高速鉄道などで使用される新型車両の「動車組(ドンチャーズー)」を利用したという。

中国鉄路総公司は7月1日から8月31日までの62日間、「暑運(シュウユン)」と呼ぶ特別体制で臨んでいる。同様の特別体制には春節(旧正月)前後の「春運(チュンユン)」もあるが、「春運」では一般社会人を含め帰省目的の鉄道利用が多いのに対し、「暑運」は観光目的の旅行や学生の帰省が多い特徴がある。利用者が多いのは幹線及び観光都市や避暑地を結ぶ路線だ。

2018年の「暑運」期間中の1日当たりの利用客は前年同期比100万人増の延べ1056万人だった。1日当たりの輸送人数が最も多かったのは8月18日で、「暑運」期間中の過去最高となる延べ1208万5000人だった。

2018年の「暑運」期間の特徴としては、「動車組」を利用した旅客が前年同期比19.0%増の延べ3億9300万人で、鉄道利用者の約60%に達したこともある。

「動車組」とは英語鉄道用語の「Multiple Unit(マルティプル・ユニット)」の中国語訳で、日本では動力分散方式列車などと呼ばれている。列車を編成する車両のうち、複数の車両が動力を持つ方式で、日本では国鉄が1960年から実施した動力近代化計画で導入に力が入れられたが、中国では2005年以降に高速鉄道用車両のCRHシリーズを中心に本格導入が始まった。それまでの中国の旅客列車は、機関車が客車を引く方式だった。

2018年の「暑運」期間中、北京と上海を結ぶ京滬(ジンフー)高速鉄道線の1日当たりの利用者数は延べ60万1000人、北京と広州(広東省)を結ぶ京広(ジングアン)高速線では延べ72万人、ハルビン(黒龍江省)と大連(遼寧省)を結ぶ哈大(ハーダー)高速線では延べ20万9000人だった。

中国最新の「動車組」である高速鉄道用「復興号(フーシンハオ)」は初めて「暑運」に投入された。累計513便が運行され、中国に31カ所ある中央直轄市、省都、少数民族自治区政府所在地のうち23都市に乗り入れたという。

なお、中国鉄路総公司が運営するのは全国鉄道網である都市間路線。各都市で運行されている地下鉄や郊外路線は利用者総数などの統計には含まれない。(翻訳・編集/如月隼人

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