<コラム>巨大な旧日本兵のチェス、中国辺境のテーマパークは正直羨ましい

配信日時:2018年9月4日(火) 14時20分
巨大な旧日本兵のチェス、中国辺境のテーマパークは正直羨ましい
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ロシアとの国境に接する内モンゴル自治区満州里市の周辺はフルンボイルの広大な草原が広がっている。筆者はハルビン市から12時間以上列車にゆられて満州里市に到着し、タクシーで満州里マトリョーシカ広場というテーマパークへ向かった。写真は筆者提供。
ロシアとの国境に接する内モンゴル自治区満州里市の周辺はフルンボイルの広大な草原が広がっている。中国でもかなり北方に位置するため、冬の気温はマイナス40℃にまで達する極寒の地だ。筆者はハルビン市(黒竜江省)から12時間以上、列車の硬座(2等座席)にゆられて満州里市に到着し、タクシーをチャーターして満州里マトリョーシカ広場というテーマパークへ向かった。満州里市は近年、観光に力を入れており、夏季には蒸し暑い中国の南方から観光客が避暑目当てで訪れる。筆者訪問時は夏でも最高気温が25℃くらい、空気もきれいなので、辺境の地のテーマパークでも予想以上に多くの来園者で賑わっていた。

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遠くからでも目立つ同園の真っ赤なマトリョーシカはギネスにも認定された世界最大の高さ30メートルを誇っており、意外なことに内部はホテルになっている。タクシードライバーの陳さんによると、1泊だいたい1000元(1元=約16円)とのこと。同園は極寒の環境ゆえに7月から9月末までしか営業できず、ホテルの宿泊費は中国でも高い価格設定だがほぼ満室でかなり利益を出していると教えてくれた。宿泊する場合は要予約だろう。

園内にはロシア風建築物が並び、緑色の大きなマトリョーシカ風建造物の内部はロシア風演芸劇場になっている。高さ2メートル以上あるマトリョーシカも無数に展示され、チェスが非常に盛んなロシアにちなんでマトリョーシカ型の巨大チェスセットも見られた。チェスの駒はロシア軍(駒には旧ソ連ではなくてロシアの国旗が描かれていた)と大日本帝国軍の将校や兵隊をモチーフとしており、ノモンハンの戦場をイメージしたのかもしれない。

午前10時になると入口前の広場で背の高いロシア女性のグループがダンスを披露。陳さんによると、スタッフの給料は満州里市の中でも高い部類に入り、1日に何度かショーが開催される。同園の隣では屋内スケート場が建設中で、高い集客率からすると堅調に利益を出しているものと推測される。辺境の地でもこのようなテーマパークの光景を目撃すると、バブル期の勢いのある日本を彷彿とさせ、素直に羨ましく感じる。満州里市はノービザでロシア人が訪問し、郊外の草原には風力発電の風車が数多く設置され、以前よりも生活水準が向上していると陳さんが語っていた。

筆者は正直、マイナス40℃という極寒の世界に足を踏み入れたくはないが、夏の満州里なら同園だけでなく、中国とロシアの国境のゲートにあるマーケット、フルンボイル草原にある中国で5番目に大きい淡水湖のフルン湖、草原の蒙古部落で開催される馬術ショーも駆け足ではあるが1日で堪能。この場を借りてタクシードライバーの陳さんには感謝したい。読者の皆様も来年の夏に満州里市に訪問されてみてはいかがだろうか?

■筆者プロフィール:関上武司
1977年の愛知県生まれ。愛知大学経営学部卒。中国で留学や駐在員としての勤務経験あり。中国遊園地の取材で中国の全省、全自治区、全直轄市へ訪問。会社員の傍ら、書籍執筆や連載、イベントも開催。
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