文化財がユニークなスタンプに!美術教師が作ったスタンプが話題に

人民網日本語版    
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兵士・召使といった人物や動物の姿をかたどった焼き物の像・陶俑や青銅器などの文化財をモチーフに作成したスタンプがネットユーザーの間で話題を集めている。

兵士・召使といった人物や動物の姿をかたどった焼き物の像・陶俑や青銅器などの文化財をモチーフに作成したスタンプがネットユーザーの間で話題を集めている。浙江省温嶺市の美術教師の王■穎さん(■は馬へんに恩)により、さまざまな文化財が、「皮皮蝦(シャコ)」ならぬ「皮皮怪(シャコモンスター)」に乗ったり、話題の「海草ダンス」を踊るキャラクターに変身し、多くのネットユーザーから「1000歳の文化財スタンプ」と呼ばれている。北京青年報が報じた。

今年の夏休み期間中、王さんはさまざまな陶俑や青銅器などの文化財が陳列されている南京博物院歴史館を見学し、文化財の「表情」はとても豊かで、とてもおもしろいと感じた。そして、王さんはその場でそれら文化財をスケッチし、スタンプ作成の素材にしたという。

その後、王さんは雲南省大理市でボランティア活動に参加し、暇を見つけては、記憶とスケッチを頼りにスタンプを作成。王さんはそれら文化財を現代にタイムスリップさせ、現代の生活と結びつけたスタンプを作った。例えば、古代の長い袖を翻し踊っている歌舞俑は、ショート動画プラットフォーム・抖音(Tik Tok)で人気の「海草ダンス」を踊るスタンプに、また、南唐時代の眉をひそめた物持ちの女俑は、気合を入れる相撲取りに、歴史館漢代標本館の「長跪撃剣」の歌舞俑は広場ダンスを踊る女性に様変わりしている。

なかでもネットユーザーから人気を集めたのが、手がない陶俑のスタンプ。この陶俑は他の部分は完全な形を保っているのに、なぜか両手だけ無くなっており、袖のところが二つの空洞になっている。王さんは、「この陶俑を見た瞬間、ダブル11(11月11日のネット通販イベント)の時に、ショッピングをしたくなる衝動が抑えられなくなることを思い出した。ネットではお金を無駄使いしないよういっそ『手を切り落とす』という自分を戒めるフレーズが流行っている。そこからこのスタンプには『これ以上買ったら手を切り落とす』という文字を添えた」と笑いながら説明する。

王さんによるとこれまでに12種類の文化財スタンプを作成したという。ただその創作は決して簡単ではなく、構想を練って絵を描き、それを加工して、1種類を仕上げるのに3日間を必要とする。特に表情をリアルに仕上げるのに時間がかかるというが、それでも王さんは、「作成している時はユニークな文化財のことで頭がいっぱいで、やる気に満ちていた。こんなにたくさんの人に気に入ってもらえるとは思ってもみなかった」と話す。

文化財スタンプが人気になったことで、何よりも彼女を喜ばせたのが、自分の教える生徒の多くも彼女の作品に注目してくれたことだ。美術教師である彼女は生徒たちに教科書に書かれている知識だけを学ぶのではなく、伝統文化に強い興味を持ってほしいとずっと願っていたからだ。

例えば、「これ以上買ったら手を切り落とす」のスタンプを見た生徒から、「陶俑の手がない本当の原因は何?」と聞かれた時、王さんは、「陶俑が作られた当時、体の部分は陶土を焼いて作り、手や腕などは木で作ることが多かった。2000年以上前に埋葬された木でできた手・腕は、腐敗してなくなってしまった。そのため『手が切り取られた』ように見える」と説明したという。

「こうしたユニークなスタンプを見た生徒の多くは文化財に強い興味を持つようになった。これは、私が授業のやり方を改善する上でもとても役に立つ」と話す王さんにとって、これが文化財スタンプを作成したことで得られた最大の収穫かもしれない。(編集KN)

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