中国で若者を中心に「卓球離れ」、欧米のスポーツに人気集まる―米誌

Record China    2012年8月10日(金) 22時13分

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8日、米誌は「中国で卓球が国民的スポーツではなくなろうとしている」と論じた記事を掲載した。写真は11年4月、四川省成都で1カ月に及ぶ集中練習の最終日を迎えた中国の女子卓球選手たち。

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2012年8月8日、米誌アトランティックは「中国で卓球が国民的スポーツではなくなろうとしている」と論じた記事を掲載した。10日付で環球時報が伝えた。以下はその内容。

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国際社会の仲間入りを果たし、以前ほど孤立した存在ではなくなった中国だが、それと引き換えるような形で「卓球離れ」が進んでいるようだ。毛沢東時代の「ピンポン外交」で名をはせたこの国民的スポーツは中国が台頭するずっと前から、中国人にとって民族の誇りだった。米国人にとってのスーパーボウルのような存在だ。

だが、最近は若者を中心に国民の興味の対象が欧米のスポーツに移行しつつある。「中国はもはや国際社会の脇役ではなくなった。それなのになぜ、あんな脇役のスポーツに注目しなければならないのか?」ということらしい。

卓球は中国の歴史にとって象徴的な存在でもあった。第2次大戦後、屈辱の中から這い上がろうとしていた中国は“帝国主義列強”からこのスポーツを導入。そして1959年、国際試合で日本を破り、世界一の座に輝くのである。これは中国を侵略し残虐の限りを尽くした日本の帝国主義に対する復讐を果たしたのと同じであった。

このほか、中国の卓球史上で最も有名な逸話は、1971年に名古屋で開催された第31回世界卓球選手権に参加した米国のグレン・コーワンに中国の荘則棟(ジュアン・ザードン)が話しかけた瞬間だろう。中国人は老若男女問わず、卓球が大好きだった。コンクリートの台にネット代わりのレンガが置かれた「卓球台」が街のあちこちにあった。周りには常にたくさんの人があふれていた。

ところが、2008年の北京五輪以降、卓球人気が急速に下がっている。世界卓球選手権のテレビ視聴率は2007年には5%を超えていたのが、2009年にはわずか0.5%にまで落ちた。「卓球中継は、1953年のテレビドラマを見ているようでつまらない」と発言するコラムニストも現れた。中国版ツイッターでは、卓球は「孤独な国技」と呼ばれている。

どうやら中国で卓球は「国民的スポーツ」の座から陥落し、単なる「年寄りの老後の楽しみ」とみなされつつあるようだ。(翻訳・編集/NN)

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