2018年8月17日、華字紙・日本新華僑報によると、中国の駐米大使館はこのほど、外国国籍を取得した中国人に対し「手元にある中国旅券（パスポート）をただちに処分するよう」通達した。「中国は自国と外国のパスポートと同時に持つことを禁じており、違法行為とみなす」と警告している。

中国人が外国国籍を取得した場合、中国への出入国、留学や修学、就業、旅行、不動産取得などの手続きが複雑になり、介護施設への入居など社会福祉サービスも優遇措置が受けられなくなる。さらに、中国に滞在するには、外国人として査証（ビザ）を取得する必要があり、子どもの就学手続きも煩雑になる。

記事によると、外国籍を取得した中国人の中には、将来的な仕事や教育を考え、手元に中国のパスポートを残したまま生活する人もいる。しかし、中国は二重国籍を認めておらず、外国籍取得と同時に中国国籍も削除される。13年から14年に国籍削除された中国人は106万人にのぼり、入管当局も取り締まりを強化しているという。当局では「惜しいからといって手元にパスポートを残しておかないように」と注意を呼びかけているそうだ。（編集・翻訳/大宮）