未来の書店考察 様々なスタイル転換も書店の「魂」は本と読者

人民網日本語版    2018年8月17日(金) 13時40分

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「閉店ラッシュ」から「完全復活」、そして「華麗な転身」と、中国の実店舗の本屋は近年、未曾有の変化を経験している。その背後には、伝統的な小売業の新型ライフスタイルへの転換がある。

「閉店ラッシュ」から「完全復活」、そして「華麗な転身」と、中国の実店舗の本屋は近年、未曾有の変化を経験している。その背後には、伝統的な小売業の新型ライフスタイルへの転換がある。新華網が報じた。

方所や誠品書店、PageOne、西西弗などを代表とする中国の民営の書店は、美しい店内のデザインや斬新な陳列スタイルを採用し、多くの客を呼び込んでいる。書店の「顔面偏差値」の高さがネット上で大きな話題となっているだけでなく、こうした書店では、たくさんの文化クリエイティブグッズやコーヒー、お菓子などが本に代わって「主役」となりつつある。しかし、多くの読書好きはやや困惑気味だ。書店の独特の価値やコア競争力はどこにあり、今後の書店はどこに向かって発展するのだろう?

最近北京で実施された読書をめぐるキャンペーンのイベントで、業界関係者は、「書店が『顔面偏差値』だけを武器に客を呼び込むというのは不十分で、そのコア機能は、客が好みの本に出会えるようにすることだ」と指摘した。

読書と生活の博物館構築

コーヒーを飲んだり、読書をしたり、手作りグッズを買ったり、展示を鑑賞したり、講座を受講したり、映画を見たりといったように、本を探すために来た人も、単に時間つぶしのために来た人も、書店で自分好みのサービスを見つけることができる。今後の書店は、「読書と生活の博物館」という新たな定義を手に入れることで、人々はそこで、時間が経つのも忘れて、まったりとした時間を過ごすことができる。

誠品書店の李介修・総経理は、「図書にはいろんな特徴があることを考慮すると、『生活と融合させた空間』を作るという結論に至る。消費者は、単に本を買うためだけに書店に来るのではなく、文化サービスを体験するというのがその主な目的となっている」と分析する。

世界の一部の国や地域では、「書店のある街並み」を構築している。街並みを構築する際に、書店を中心とた店の設置を計画し、その周囲に遊歩道を設けることで、専門店もそこに設置して新型の商業エリアを構築させている。

書店の「魂」はやはり本と読者

ネット通販の競争がどんどん熾烈になり、文化の多元化という需要が日に日に高まる今、どのように理想の書店を作れば良いのだろうか?書店業界は現在、発展改革の方法を模索している。

閲見未来図書(北京)有限公司の孫謙・最高執行責任者(COO)は、「今後、4タイプの書店経営スタイルができるだろう。1つ目は、蘇州誠品書店のような超大型文化商業スペース。2つ目は、南京先鋒書店のような都市の代名詞になるようなスタイル。3つ目は、コミュニティ書店。それは、スペースは小さくても、位置づけをはっきりさせてコミュニティの需要にマッチさせたスタイルだ。4つ目は、北京庫布里克書店のようなテーマ書店。学術、芸術など、垂直分野において新たな試みをして、多くの固定客を呼び込むスタイルだ」と予測する。

業界関係者の多くは、書店のモデル転換、発展の過程においても、図書と読書が依然として書店の「魂」であり、その内面的価値を武器に客を引き止めなければならないとの見方を示している。(編集KN)

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