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中国人科学者が研究開発を主導する子宮頸がんクイックスクリーニング法「careHPV」が、このほど世界保健機関の資格認証を受けた。写真はがんなどの無料診断を受ける北京市民。
中国人科学者が研究開発を主導する子宮頸がんクイックスクリーニング法「careHPV」が、このほど世界保健機関(WHO)の資格認証を受けた。これは間もなく国際市場に進出し、世界の多くの貧困地域の女性に利益をもたらすことを意味する。中国医学科学院腫瘍研究所の喬友林(チアオ・ヨウリン)教授は、中国のこのHPVクイックスクリーニング法は子宮頸がんの解消と人類の幸福のため積極的に貢献することになるだろうと述べた。人民日報が伝えた。
喬氏によると、切片細胞学検査と第2世代ハイブリッドキャプチャー法の組み合わせは、子宮頸がんスクリーニングの最良の組み合わせとなる。しかし一度の検査に500元(約8000円)以上かかり、多くの貧困地域の女性にとってはこうした費用を負担することはほとんど不可能だ。
酢酸染色観測法は、貧困地域の子宮頸がんスクリーニングの主な方法になっている。喬氏は、「この検査方法は10元(約160円)ほどだが、効果には期待できない。婦人科医がすぐれた研修を受けていなければ、誤診率は40%に上る」と述べた。
そのため経済的かつ正確で、スピーディーかつ効果的な子宮頸がんスクリーニング方法が必要となっている。喬氏が率いる科学研究チームは5年の月日を費やし、煩瑣なスクリーニング作業と検査試験の無数の失敗を経て、2007年末についに同技術の臨床試験に成功した。2008年には世界的に権威ある医学誌「The Lancet Oncology」がこの研究成果を掲載し、コメントを寄せた。
データによると、careHPV技術の感度は89.7%、特異度は84.2%で、先進国・地域で普遍的に使用されている第2世代ハイブリッドキャプチャー法に近づいている。また、スクリーニングにかかる時間も大幅に短縮された。第2世代ハイブリッドキャプチャー法は7時間で結果が出るが、クイックスクリーニング法はわずか2時間半。
情報によると、careHPVの検査は無水・無電の環境で実施でき、プロの技術者でなくてもすぐにマスターできる。使用する試薬は冷蔵保存する必要がなく、携帯可能なスクリーニング設備があれば良い。資源が不足し、医療環境が劣悪な地域にとって、これは非常に便利であるといえる。発展途上国・地域の政府調達向けに販売される同検査キットの定価は40元(約640円)前後を予定している。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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