「万引き家族」、中国大陸部の興行収入好調スタート 6日間で7千万元突破

人民網日本語版    2018年8月10日(金) 17時30分

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是枝裕和監督の新作「万引き家族」が中国で公開されて6日目になった9日、その興行収入が7000万元(約11億4100万円)に達した。今年5月の第71回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した同作品は中国でも、1日当たりの興行収入が4-5位に入っている。

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是枝裕和監督の新作「万引き家族」が中国で公開されて6日目になった9日、その興行収入が7000万元(約11億4100万円)に達した。今年5月の第71回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した同作品は中国でも、1日当たりの興行収入が4-5位に入っている。信息時報が報じた。

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「万引き家族」の興行収入は驚異的な数字ではないものの、日本映画からすると、非常に好調な滑り出しと言え、このままの状態が続けば、最終的に1億元(約16億3200万円)に達し、昨年の実写版「銀魂」の8143万元(約13億2100万円)を抜いて、中国で最もヒットした日本の実写映画になる可能性が高い。

「万引き家族」は、今年5月に第71回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞し、6月8日に日本で公開され、トントン拍子で8月3日に中国で公開された。ただ、興行収入7000万元という数字は、数十億元の興行収入を叩き出す中国映画やハリウッド大作はもちろんのこと、ここ数年中国で人気となっているインド映画と比べても、見劣りする。

「万引き家族」は良い作品であることに間違いなく、パルムドール受賞がそれを証明しており、是枝監督が、小さな事から大きなテーマを引き出し、一つの「家庭」を通して、社会や人間関係、人情・道理などの問題を映し出しているため、いろんな観点から同作品を見ることができ、同作品を鑑賞した人がいろんな角度から見た感想を次々に寄せているのは決して意外なことではない。

しかし、日本映画は、インド映画のように、ストーリーにインパクトはなく、中国人が親近感を感じる内容でもなく、ハリウッド映画のように、五感が強く刺激される内容でもない。日本映画は、もの静かで、静かに流れる水のようにストーリーが流れると描写するのが適切だろう。そのため、ストーリーやテンポ、視覚効果などの面で、刺激を求めている映画ファンにとっては、「万引き家族」はつまらない作品と映るかもしれない。

これまでに中国で公開された日本映画の興行収入を見てみると、いずれもその売り上げは決して素晴らしいとは言い難い。アニメーション映画はまだ良く、過去最高は2016年12月に公開された新海誠監督の「君の名は。」で、5億7500万元(約93億3200万円)だ。15年の「ドラえもん・のび太の宇宙英雄記」の興行収入は5億3000万元(約86億円)だったものの、18年6月1日に公開された的「ドラえもんのび太の宝島」は2億800万元(約33億7500万円)にとどまった。劇場版「名探偵コナン」シリーズも、15年の「名探偵コナン 業火の向日葵」は8162万4000元(約13億2400万円)、16年の「名探偵コナン 純黒の」に至っては3103万5000元(約5億369万円)にとどまった。そのため、ここ2年は、劇場版コナンは中国では公開されていない。

実写版映画となると、興行収入がさらに下がる。実写版の日本映画で興行収入が良かった作品を見ても、16年の「寄生獣」で4900万元(約7億9500万円)未満、「深夜食堂2」でも1400万元(約2億2700万円)、「銀魂」8143万元(約13億2100万円)などにとどまっている。今年上映された日本映画を見ると、作家・東野圭吾の大ヒット小説を映画化した中国版「ナミヤ雑貨店の奇蹟」は2900万元(約4億7000万円)以下で、新垣結衣と瑛太という超人気俳優・女優が主演を務めた「ミックス。」は1853万元(約3億円)、矢口史靖監督の「サバイバルファミリー」は1200万元(約1億9000万円)以下だった。

ある映画館の責任者は、「万引き家族」の興行収入は予想以上であるとの見方を示し、「配給会社は5000万元(約8億1000万円)以上なら成功だと思っていた。今の勢いでいけば、最終的には確実に『銀魂』を抜き、中国で初めて1億元の大台を突破する日本の実写版映画になる可能性もある」としている。(編集KN)

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