中国メディア、農村の子どもを受け入れない幼稚園を批判

Record China    2019年6月24日(月) 6時30分

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22日、新京報は、農村の子どもは受け入れないとする中国の一部の幼稚園について批判する社説を掲載した。写真は中国の子ども。

2019年6月22日、新京報は、農村の子どもは受け入れないとする中国の一部の幼稚園について批判する社説を掲載した。

記事は、陝西省西安市雁塔区にある「中鉄尚都城幼稚園」の園長が、「農村の子どもは民度が低すぎる」「われわれが学んだのはハクチョウを育てる技術であって、ブタは育てられない」と語ったことを紹介。「偏見と差別」に満ちた言葉が幼稚園の責任者の口から出たことついて、「冷酷さと傲慢(ごうまん)さをよく示している」と非難した。

事の発端は、園児の親の1人が幼稚園の料金に違いがあることに気が付いたことで、疑問を提出したことに対して園長は、「当園では農村の子どもは受け入れない」と述べたのだという。

記事は「園長が差別と偏見に満ちた言葉を自信満々に語ることに驚きを禁じ得ない。この園長には『教えありて類なし』という教育理念を伝える必要がある。性別や貧富、地位、外観にかかわらず、すべての人は教育を受ける権利を有しており、すべての教育者はこの常識を持っていて順守しているべきだ」と指摘した。

記事が指摘する「教えありて類なし」には、すべての人が教育を受ける権利を有していることを説明しているほか、「類」という概念があることも伝えていると分析。教育や家庭、生理的な面などの要因で違いが存在するが、教育の機会は等しく与えられるべきであると論じた。

記事は、この園長が「農村の子どもは受け入れない」と恥ずかしげもなく述べ、しかも子どもを「ブタ」に例えたことは、「教育者が備えているべき素養とは全く合致しない」と厳しく非難。幼児期の子どもにとって平等と思いやりを学ぶのは重要なことだが、このような園長の態度ではとても安心できないとしている。

記事は、この背後には「過度の利益追求と商業化がある」と分析。金持ちの子どもと優秀な子どもだけを受け入れるという雰囲気がある中で、学校運営に偏向が出現するのは必然のことだと指摘した。

この幼稚園には教育理念と料金に問題があるというだけでなく、園児の親の話によると無認可の幼稚園であり、正式な手続きを取っていないため、園内には消防設備もないという。記事は、この件について園長が「正式な手続きを経ていない無認可幼稚園は自分のところだけではない」と、無責任な態度を示したと伝えた。(翻訳・編集/山中)

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