中国の王毅外相「一国主義と経済的覇権は受け入れられない」―中国メディア

人民網日本語版    2018年7月31日(火) 21時20分

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中国の王毅外相は30日に北京で英国のハント外相と第9回英中戦略対話を行った後、共同記者会見に臨んだ。王部長は米中貿易摩擦問題について次の立場を明らかにした。

中国外交部ウェブサイトによると、王毅(ワン・イー)国務委員兼外交部長(外相)は30日に北京で英国のハント外相と第9回英中戦略対話を行った後、共同記者会見に臨んだ。王部長は米中貿易摩擦問題について次の立場を明らかにした。以下はその内容。

貿易の自由化は国際社会の一致した共通認識であり、それ以上に阻むことのできない歴史の潮流だ。中国は常に自由貿易体制維持の側に立ち、歴史の正しい側に立っている。中国側は英側及び国際社会と共に、引き続き多国間主義プロセスを維持し、世界自由貿易体制と世界貿易機関(WTO)のルールを維持していくとの認識で、先ほど私とハント外相は一致した。

国と国との付き合いは人と人との付き合いと同じで、信用を基礎とし、事実を根拠とし、ルールを準則とする必要があることを強調したい。皆さんにいくつかの基本的事実を紹介したい。皆さんは客観的、理性的な判断をするものと信じる。

第1に、米中間の貿易不均衡の主たる責任は中国側にない。貿易はまず市場の自発的行為であり、中国が売買を強制したことはこれまでない。貿易構造も国際分業の自然な結果であり、中国の輸出品の多くは最終組立品であり、大量の中間製品は中国製ではない。また、米中間の貿易不均衡は米ドルの国際通貨としての地位、米国内の低貯蓄率と大量消費、及び米側のハイテク製品輸出規制などに由来する。したがって、米国の貿易赤字問題の根は米国自身にある。

第2に、黒字と赤字は是非を判断する基準というわけではない。実際には、米国は対中貿易で多くの実益を得続けている。例えば、大量の安価な資源と商品を獲得して、消費者の幸福を高め、米ドルの強い地位を支えてきた。米側のいわゆる「損をしている論」は理解に苦しむ。例えばスーパーで100元の商品を買った人が、商品を手に入れたのに「100元損した」と言う、そんなロジックが成立するだろうか?

米中間のサービス貿易で中国の対米赤字は毎年500億ドル以上に上るが、米国系企業が中国で生産・販売する商品の総額は毎年6000億ドル以上に上る。実際には米側は中国で多大な利益を得ている。また、中国の対米貿易黒字の約60%は外資系企業によるものであり、生産品のバリューチェーンにおいては米国など先進国の多国籍企業が大きな部分を取り、中国企業が取るのは小さな部分、少しの加工費に過ぎない。

第3に、米中間の貿易摩擦は米側が先に仕掛けたものだ。米国は3月に中国側の反対を顧みず、対中「301条調査」を発動。その後、米国は事態をエスカレートさせるさまざまな行動をとり続けてきた。中国側は貿易戦争を望まないが、米側の居丈高な態度と権利侵害行為を前に、必要な反撃をせざるを得ない。これは合法的で理にかなった純粋な「正当防衛」だ。

第4に、貿易紛争を仕掛けるという米国のやり方は合法性と正当性を欠く。米中は共にWTO加盟国であり、WTOの枠組内で摩擦を解決するのが当然だ。だが米側はWTOの紛争解決制度を捨て、自らの国内法に基づき貿易摩擦を処理し、WTOの基本原則に完全に背き、自ら約束した関税減免及び最恵国待遇の義務に違反した。これは典型的な一国主義及び経済的覇権主義のやり方であり、どの独立主権国家も受け入れることはできない。

今年、米中双方は貿易問題について数回協議し、重要な合意にも至った。だが遺憾なことに、米側は義務を履行せず、われわれと向き合って進んでもいない。中国にとって改革開放は既定の国策であり、対抗ではなく対話によって貿易摩擦を処理するのは中国の一貫した立場であり、問題解決の正しい道でもある。中国側の対話の扉は常に開かれている。だが対話は相互平等と相互尊重を基礎に、ルールを基礎に築かれなければならない。一方的な脅しと圧力は逆効果になるだけだ。(提供/人民網日本語版・編集/NA)

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