地下鉄の工事中に遺跡を発見、当局は遺跡の移動を検討―北京市

Record China    2012年7月10日(火) 10時9分

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9日、中国・北京市通州区で地下鉄の工事中に明・清時代の遺跡が発見された。しかし、同遺跡が発見された地区は開発が進められている場所で、当局の関連部署では遺跡を移動し、地下鉄の工事が完成後に元の場所に戻す案が出されている。

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2012年7月9日、中国・北京市通州区で地下鉄の工事中に明(1368〜1644年)清(1644〜1912年)時代の遺跡が発見された。北京晩報が伝えた。

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発見されたのはかつて王宮や城下町の住民の食料や貨物、日用品などを運ぶ際に通る要所であった「東大門」と見付(みつけ)だった。見付の道路や舗装跡、排水溝などの保存状態も良かった。

しかし、同遺跡が発見された地区は開発が進められている場所で、将来的に商業発展が期待されており、地下鉄の新しい駅の建設も進んでいる。そのため当局の関連部署では遺跡を丸ごと切り取り、ほかの場所に移動し、地下鉄の工事が完成後に元の場所に戻す案が出されている。

この案に対してネットでは「現在発掘されている遺跡はまだ全体の一部の可能性があり、さらに深い場所に何があるのかまだ見当がつかない。そんな状態で切り取って移動させることなど無理な話で、本当に遺跡を保存したいのであれば移動させないのが上策だ」と提案する人もいた。

さらに、民間の文化遺産保護機関によると、同遺跡は通州区にとって非常に重要な文化遺産で、観光的な価値も高く、さらには経済発展も期待できるとのこと。商業発展計画は調整が可能で、ほかの地区に変更しても通州区の経済発展に大きな影響は出ない。地下鉄の駅を移動させることが遺跡を守る有効的な手段だという。

実際、北京の地下鉄2号線建設時にも遺跡の鐘楼が移動され、地下鉄工事終了後に元の場所に戻されたことがある。(翻訳・編集/内山

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