シャープの携帯、中国市場から3回目の撤退か―中国メディア

人民網日本語版    2018年7月25日(水) 5時10分

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7月22日、シャープの携帯電話部門の責任者・羅忠生さんが他業務の責任者になり、シャープ携帯の公式微博の内容が削除され、シャープブランドの再びの中国市場撤退が濃厚になった。写真はシャープの携帯電話。

7月22日、シャープの携帯電話部門の責任者・羅忠生(ルオ・ジョンション)さんが他業務の責任者になり、シャープ携帯の公式微博(ウェイボー)の内容が削除され、シャープブランドの再びの中国市場撤退が濃厚になった。北京商報が伝えた。

情報によると、シャープは携帯業務の調整を行い、羅さんは他業務の責任者に異動するとともに、微博での肩書きが「シニア通信士/デジタルブロガー」に変わった。羅さん本人の説明によると、「現在、シャープで工業分野のモノのインターネット(IoT)業務を手がけている」という。これだけでなく、シャープ携帯の微博の内容が突然削除された。こうしたさまざまな動きから、シャープ携帯が再び中国市場から撤退するのではないかとの憶測が飛び交うようになった。

現在、京東商白のシャープ携帯公式フラッグショップでは「アクオスS3mini」しか取り扱っておらず、「シャープZ3」と「アクオスS2」は在庫なしと表示されている。「S2」は発売当初は2つのモデルがあり、スタンダードモデルが2499元(約4万円)、ハイエンドモデルが3499元(約5万6000円)だったが、現在の表示価格は1099元(約1万8000円)と1799元(約2万9000円)で、在庫整理のための投げ売りが始まったとみられる。天猫(Tmall)のフラッグショップも似たような状況で、「S3mini」は在庫ありだが、「S2」は在庫なしとなっている。オンライン販売はシャープ携帯にとって主要な販売チャンネルであるにもかかわらずだ。

2016年4月、冨士康が35億ドル(約3850億円)でシャープを買収した当時は、シャープブランドにまだバリューが残っており、冨士康にとっては代理生産企業から自主ブランド企業へのモデル転換の重要な支点であり、そのためシャープブランドのテレビ業務と携帯電話業務にも力を入れることになった。

シャープブランドは中国市場からの2回目の撤退から3年後の今、再び撤退しようとしている。今回の撤退に至るまでには紆余曲折がある。16年8月31日から17年の春節(旧正月)シーズンまでの約半年間、シャープ携帯の中国業務は中国の総代理店の張勁猛(ジャン・ジンモン)氏が担った。16年8月31日にシャープはスマートフォン2機種「シャープC1」と「シャープA1」を発売し、ターゲットを若いユーザーに絞ったローエンド旗手で、価格はどちらも1499元(約2万4000円)で、京東が販売を引き受けた。

かつてのフィーチャーフォン(ガラケー)の時代には、シャープは印象深いさまざまな機種を打ち出した。特に日本モデルと呼ばれた二つ折りの携帯は、アジア太平洋地域で一躍人気商品になった。だが当時のシャープはディスプレーにこだわるあまり、スマートフォンブームの中でブランドが徐々に不振に陥っていった。販売量は伸びず、中国市場からの撤退を迫られることになった。

業界関係者は、「シャープ携帯が中国市場で売り上げを伸ばせないのは、ブランドの販売チャンネル構築と関係がある。現在の市場で主流のメーカーに比べると、シャープのチャンネル構築ははるかに及ばない。総合的なチャンネル構築を行わず、オンラインでもオフラインでも、通信キャリアのチャンネルでも、シャープ製品の流通には限界がある。こうしたわけで、シャープはECチャンネルでは京東に頼るしかなく、その他の大型プラットフォームにコマを進めることができなかった。より重要なことは、シャープが独自の販売チャンネルをもたなかったことだ」との見方を示した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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