中国報道官、「老子」引用して米国政府に反論…「賢い者は自らを知っている」と皮肉る

Record China    2018年7月18日(水) 7時50分

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中国政府・外交部の華春瑩は17日の定例記者会見で、米国が中国について世界貿易機関(WTO)の規則を守っていないと批判していることに「老子」を引用して反論。「賢い者は自らを知っている」などと、皮肉を込めたと理解できる発言だった。

中国政府・外交部の華春瑩は17日の定例記者会見で、米国が中国について世界貿易機関(WTO)の規則を守っていないと批判していることに反論。最後の部分は「老子」を引用して「人を知るものは智なり。自らを知る者は明なり」と、中国としての立場表明であると同時に、米国への皮肉と理解できる言い方をした。

記者会見では、米国側がこのところ、中国がWTOの規則を守っていないと非難を繰り返し、中国に対する一方的な制裁を科したことについての質問が出た。

華報道官は、中国はWTOに加盟してから17年、関税引き下げや国内法や規則の簡素化などの実例を挙げ、WTO加盟時の承諾事項を順守してきたと主張。中国は「初心を変えておらず、言行は一致している」とも強調した。

さらに、中国は過去においても、現在においても、将来においても、(貿易問題で)一方的な措置を行わず、自由と開放に違反せず、差別的な見方もしないと論じ、中国は原則を重視し、信用を守り、責任を果たすと主張した。

さらに「改めて米国を見れば、米国は自国一国の利益を全世界の利益の上に置くだけでなく、米国の国内規則を全世界の規則に超越させている。WTOで、米国の一方的な行為を支持する国はひとつもない」と米国を非難した。

華報道官は反論の最後の部分で、「知人者智。自知者明(人を知る者は智なり。自らを知る者は明なり)」と発言。「老子・辯徳第三十三」からの引用で、「人を知るのは智者であるが、自らを知る者はさらに明晰な智慧を持つ」の意だ。中国として「WTOの模範生でありつづける」との表明の一部としたが、実際には「米国は中国にいわれなき批判を加えているが、自国のことは棚に上げている」との皮肉と理解することができる。

なお、「老子」は「知人者智。自知者明」の次に、「足るを知る者は富む」「その所を失わざる者は久(ひさし)し」などと続ける。華報道官は米国に、つまりトランプ大統領に対して「欲を出しすぎると失敗する」「持ち分以上のことを求めると長続きしない」と言いたかったのかもしれない。(翻訳・編集/如月隼人

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