W杯優勝逃すもパワーアップした地中海の真珠クロアチア

人民網日本語版    2018年7月17日(火) 18時30分

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2018FIFAワールドカップ(W杯)ロシア大会は、20年に1度の巡り合わせになった。20年前のW杯フランス大会では、準決勝でフランスとクロアチアが戦い、フランスが勝利した。

2018FIFAワールドカップ(W杯)ロシア大会は、20年に1度の巡り合わせになった。20年前のW杯フランス大会では、準決勝でフランスとクロアチアが戦い、フランスが勝利した。今回も運命の女神はフランスに微笑み、フランスは20年ぶりに再び優勝トロフィーを手にした。クロアチアは今回、準決勝に駒を進めただけでなく、決勝にも進出して歴史を塗り替えた。そして今、「地中海の真珠」と呼ばれるクロアチアは中国人観光客が行ってみたい欧州の旅行目的地になりつつああり、昨年はクロアチアを訪れた中国人観光客が前年比約60%増加した。第一財経網が伝えた。

サッカーでさらに人気上昇

「出場すればよく戦い、戦えばよく勝つ」。これは頑強なクロアチア人を描くのにぴったりの表現だ。今回の決勝戦に先立ち、クロアチアは決勝トーナメント1回戦、準々決勝、準決勝と、120分に及ぶ延長戦を3回戦い、フランスよりも1日休みが少ない中3日で決勝戦に臨んだ。W杯の歴史の中で、3回の延長戦を経て決勝戦に臨んだチームはクロアチアが初めてだ。1990年イタリア大会の決勝トーナメントでイングランドが延長戦を3回戦ったが、準決勝で敗退している。

クロアチアの中国での人気に貢献したのは勇猛果敢に善戦したサッカーチームだけでない。米国のテレビドラマシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」も、中国のクロアチア熱を高めていた。

この名作ドラマの中で、架空都市キングズランディングのシーンはクロアチア南部の観光港湾都市ドブロブニクで撮影された。重要な場面で何度も登場し、ドブロブニクはドラマファンが欧州旅行で必ず訪れる聖地になり、中国のファンも大勢足を運ぶようになった。

中国外交部の華春瑩報道官は16日の記者会見で、「ここ数日間、クロアチアが世界の注目を集めた。今回のW杯での素晴らしい活躍が、この『地中海の真珠』をさらに輝かせた」と述べた。

また華報道官は、「現在、中国とクロアチアの関係は良好で、実務協力は喜ばしい成果を上げている。昨年はクロアチアを訪れた中国人観光客が前年比約60%増加した。旅行シーズンにおける両国警察の合同巡視プロジェクトが、双方の観光協力が急速発展期にさしかかる中で正式にスタートした。中国はクロアチアと各方面での協力を強化し、両国関係が絶えず新たな発展を遂げることを願っている」と述べた。

▽観光が好調なクロアチア

クロアチアの観光産業の歴史は長く、競争力は極めて高い。アドリア海沿岸と1千を超える島嶼などの観光資源に恵まれたクロアチアは、地中海の観光地の激しい競争の中で常に一定の位置を占めてきた。

クロアチア統計局が今年6月に発表した2017年の観光統計年度報告によると、同年にクロアチアが受け入れた観光客はのべ1743万1千人に上り、このうち中国人がのべ15万9千人で同55.9%増加し、国別で20位となり、初めて日本を抜いた。

現在、クロアチアは観光客受け入れ能力のさらなる拡大を計画しており、特に観光関連のインフラ建設に力を入れようとしている。在クロアチア中国大使館経済商務参賛処のサイトをみると、たくさんの現地投資会社がさまざまな観光不動産プロジェクトをPRする様子がうかがえる。

国際通貨基金(IMF)が今年6月に発表した予測では、クロアチアの今年の国内総生産(GDP)成長率は2.8%前後になり、経済成長の主な要因として記録を次々塗り替える観光産業の好調さ、着実な商品輸出、力強い国内消費を挙げた。

▽「一帯一路」了解覚書に調印した数少ないEU加盟国 さらなるパワーアップ

実際、クロアチアはバルカン半島地区の経済が発達した国であり、しっかりした経済的基盤がある。港湾施設が整い、便利な道路網と鉄道網を備え、森林資源や水資源も豊富で、観光、造船、医薬品などの産業が発達している。

在クロアチア中国大使館の経済商務参賛はさきに発表した文章の中で、「クロアチアの投資協力環境には多くの優位性が備わる。具体的には、政局が相対的に安定して、政党政治が徐々に成熟していること。経済発展の潜在力が大きく、今後の展望が良好であること。地理的に優位な場所にあり、昔から中欧と南東欧地域へのドアの役割を果たしてきたことなどがある」と述べた。

昔から海の貿易の中継点だったクロアチアは、中国が提唱した「一帯一路」(the Belt and Road)建設に積極的に参加し、欧州連合(EU)加盟国の中で中国と「一帯一路」建設の共同推進の了解覚書に調印した数少ない国の一つになった。中国-中・東欧諸国協力(16+1協力)の参加国でもある。相対的に良好な産業の基盤を備えたクロアチアは今、海外投資を進める中国企業の視界に入りつつある。今回のW杯での活躍により、クロアチアは中国からの投資を呼び込む力をさらに増強し、特にソフト面での実力を高めてパワーアップすることが予想される。(編集KS)

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