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中国・人民日報が改めて米国非難=かつての「貿易規則の設計者」が「破壊者」になった

配信日時:2018年7月18日(水) 5時10分
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17日付中国・人民日報は、かつて国際貿易規則の「設計者」だったが、現在は露骨な「破壊者」になったなどと、米国を非難する記事を掲載した。

中国共産党機関紙の人民日報は17日、米トランプ政権の経済政策を改めて非難する記事を掲載した。記事は、米国はかつて、国際貿易規則の「設計者」だったが、現在は露骨な「破壊者」になったなどと、厳しい見方を示した。

記事はまず、中国政府・商務部が12日に発表した「声明」を引用。同声明は、トランプ米政権が知的財産権侵害を理由に中国に強力な制裁を科すスーパー301条を適用したこと受けて発表された。中国商務部は「米国の貿易戦争は中国だけに向けられたものでなく、全世界を敵にするもの」などと米国を厳しく批判した。

記事は次に商務部研究院米州太平洋州研究所の李偉所長の説明を紹介。李所長は、「米国は『アメリカ・ファースト』の旗の下、思うままに(国際的合意の)グループから抜け、四方八方に敵を育てた」などと主張。世界貿易機関(WTO)加盟国の多くも米国の措置に反対していると論じた。

中国国際貿易学会専門家委員会の李永副主任は、「米国が発動した今回の貿易戦争はこれまでの最大規模。中米間の貿易戦争ではなく、全世界範囲の貿易戦争」との見方を示した。

李永副主任は「歴史が証明している」として、1929年に米国に端を発した世界大恐慌を受けて米国が30年代に実施した貿易戦争により、全世界の貿易は66%萎縮したと説明。貿易戦争は人々を傷つけるだけだとして、経済協力開発機構(OECD)の試算では、米国が関税率を引き上げたことにより他の国も対抗するので、全世界の貿易コストが10%上昇し、貿易量は6%減少したと指摘した。

記事は、改めて李偉所長の言葉を紹介。李所長は米国について、「かつては国際貿易規則の『設計者』だったが、現在は露骨な『破壊者』になった」として、米トランプ政権の方針を「市場経済の基礎である契約精神に背いているだけでなく、全世界の開放的な貿易秩序を転覆しつつある」と、厳しく非難した。

記事は、米国国内でもトランプ政権の貿易政策を厳しく批判する声が上がっていると紹介した。

なお、人民日報の記事中、李永副主任が論じた「歴史が証明している」とは、30年代に保護貿易の帰結として、主要国が相次いで「ブロック経済」政策を採用したことの結果を指す。ブロック経済とは英国によるポンド圏、フランスによるフラン圏、さらに米国のドルブロック圏などの、貿易の「囲い込み」を指す。世界経済がブロックに分割されたことにより、ドイツやイタリア、日本など植民地を持たないまたは少ない国は不況の影響をより深刻に受けることになった。

その結果、イタリアやドイツではファシスト、ナチス、日本では軍部など、「世界秩序の変更」を求める勢力が台頭し、第2次世界大戦の大きな原因になったとされる。戦後の自由貿易体制の構築は、戦勝国側による「ブロック経済への反省」の側面が強い。現在の中国(中華人民共和国)は中華民国の後継国として「戦勝国」の立場なので、李永副主任も「戦勝国の失敗が第2次世界大戦の原因をつくった」とまでは言えないが、世界経済が再びブロック化することに強い懸念を持っていることには変わりがない。(翻訳・編集/如月隼人

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