関税引き上げで米国車が次々値上げ 6月売上28%減

人民網日本語版    2018年7月16日(月) 20時40分

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米国の電気自動車(EV)メーカー・テスラが製品の価格を引き上げると、中国市場ではベンツの各車種も価格上昇のタイミングを迎え、全体として2万8千~13万5千元(1元は約16.8円)の値上げになった。

米国電気自動車(EV)メーカー・テスラが製品の価格を引き上げると、中国市場ではベンツの各車種も価格上昇のタイミングを迎え、全体として2万8千~13万5千元(1元は約16.8円)の値上げになった。乗用車市場情報連席会(全国乗連会)がまとめたデータによれば、今年6月には米国車の小売が前年同期比28%低下し、減少率は自動車市場全体の減少率を上回った。なお同月のドイツ車と日本車の小売はそれぞれ3%増加した。「北京日報」が伝えた。

メルセデス・ベンツの中国公式サイトをみると、米国から輸入する2大車種「ベンツGLE」と「ベンツCLS」の参考価格はどちらも上昇しており、全体として2万8千~13万5千元の値上げになった。人気の高い大・中型スポーツ用多目的車(SUV)「メルセデスAMG GLE43」の場合、今回の価格上昇のタイミング以前は96万5800元だったのが、4万1千元値上がりして100万6800元になった。

7月6日より、中国では米国からの輸入車に対する関税がこれまでの15%から40%に引き上げられた。ジープ、クライスラー、リンカーン、キャデラックといった米国ブランド車だけでなく、BMW、ベンツ、インフィニティなど米国で生産する非米国ブランドの輸入車も影響を受けることになった。

そしてこのたび、テスラが他社に先駆けて値上げを発表。テスラ公式サイトでは「Model S」と「Model X」の最新の参考価格が調整され、13万9320~25万6620元の値上げになった。最低販売価格は「Model S 75D」の場合71万600元が84万9900元になり、13万9300元の値上げになった。「Model X」のハイグレードモデルの値上げ幅が最も大きく、131万5600元が157万2200元になり、25万6600元の値上げだった。

同じく米国のフォードは今月5日、中国市場へ輸出する製品ラインの参考価格はしばらく引き上げる予定はないとし、フォードやリンカーンの名前を挙げた。自動車産業の専門家・顔景輝さんはこの動きについて、「関税率引き上げが米国からの輸入車にとって何を意味するかと言えば、まずコストが増大する。次に価格調整が繰り返されることでブランドが傷つき、消費者の購買行動の安定性にも影響が出る。総合的にみて、関税率引き上げが米国車に与える衝撃はやはり大きいといえる」との見方を示す。全国乗連会の崔東樹事務局長も、「米国からの輸入車に対する関税引き上げは米国ブランド車と米国で生産する車種の競争力に深刻な影響を与え、日本と欧州で生産される輸入車が競争の中で利益を得ることになる」との見方を示す。(編集KS)

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