「遠くにいったい何があるというんですか?」村上春樹の新書にその答え?―中国メディア

人民網日本語版    2018年7月16日(月) 14時10分

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旅をする作家・村上春樹は1980年代から世界中を旅行している。そんな村上春樹の紀行文集「ラオスにいったい何があるというんですか」の中国語版「假如真有時光機」が最近中国で出版された。

旅をする作家・村上春樹は1980年代から世界中を旅行している。そんな村上春樹の紀行文集「ラオスにいったい何があるというんですか」の中国語版「假如真有時光機」が最近中国で出版された。同作品には、アイスランドの首都・レイキャビクやイタリアのトスカナなど、7カ国11地域を旅した後に書いたエッセイが収められている。同作品で村上春樹は、「もしタイムマシーンがあって、一度だけ好きに使っていいと言われたら、僕は1954年のニューヨークのジャズ・クラブでクリフォード・ブラウン=マックス・ローチ五重奏団のライブを心ゆくまで聴いてみたい」としている。中国新聞網が伝えた。

旅行に関して、村上春樹は同作品の中で、「遠くにはいったい何があるのだろう?」という、多くの旅好きの人の思いに答えている。新経典文化出版から中国語版の同作品が出版されたことを記念するイベントがこのほどPageOne書店(北京坊店)で開かれた。

中国の作家・丁丁張さんが、「同じ環境の中にあまりにも長い間いると、麻痺してしまう。旅行に行くことの大きな意義は、環境、状態を変えることができること。例えば、子供頃に初めて大雪を体験した時の感覚を思い出すことができる。旅行は普通のことを新たな目線で見る方法を見付ける機会を与えてくれる」とすると、司会者の李小萌さんも、「旅行はその場所を通過するだけでは不十分。私は一つの場所にもっと長い時間いて、傍観者ではなく体験者になりたい。たとえばスペインの千年の歴史がある沼地に足を踏み入れ、車で石の道路を走ると、そのような環境と相互交流しているような気分になる」と話す。そして、「なぜ行くか分からないというのが、旅に出る理由」と村上春樹。

村上春樹が作家であり、毎日ジョギングを欠かさないことでも多くの人に知られているが、旅好きというのはあまり知られていない。その自伝的エッセイ「職業としての小説家」では、小説家として40年近く作品を書き続けてきたことや心得などをつづっている。エッセイ集「走ることについて語るときに僕の語ること」は、ジョギング好きのバイブルと呼ばれている。旅好きの村上春樹は1980年代から世界中を旅行するようになり、ユニークな視点から多くのエッセイを書いてきた。そして、ラオスや今回W杯に悲願の初出場となったアイスランドなどの観光人気の火付け役となっている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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