「妊娠7カ月で強制堕胎」、外国メディアに話した女性家族に村中が「売国奴、出て行け」―陝西省

Record China    2012年6月27日(水) 6時54分

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26日、中国陝西省安康市で2人目を妊娠7カ月で強制堕胎させられた女性の家族が、外国メディアの取材に応じたことを理由に「売国奴」扱いされている。写真は女性の自宅周辺に張られた「売国奴」とののしる横断幕。

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2012年6月26日、中国陝西省安康市鎮坪県で2人目を妊娠7カ月で強制堕胎させられた女性(23)の家族が、外国メディアの取材に応じたことを理由に「売国奴」扱いされるという理不尽な事態が起きている。米ボイス・オブ・アメリカの中国語版ウェブサイトが伝えた。

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同県曽家鎮(村)在住の女性が強制堕胎させられた上、胎児の遺体を傍らに寝かされるという衝撃的な写真が世界中を震撼させたばかりだが、今度は外国メディアの取材に応じた女性の家族を「売国奴」扱いし、自宅近くに「売国奴を打ちのめせ、曽家鎮から追い出せ」と書かれた横断幕が張られるという信じられない事態が起きている。

この模様を撮影した写真が中国のネット上を席巻、中国版ツイッター・微博にはユーザーたちの怒りの声が溢れている。「どれだけ下品な人間なら、こういうことが思いつくのか?」「家族は事実を述べただけ。それなら、我々の政府が外国メディアに話す内容はすべてウソということになる。事実を話せば、売国奴になるんだから」と容赦ない。

「もはや『政府』と呼ぶに値しない。農民が外国メディアにどんな機密情報を話すというのか。ありもしない罪をでっち上げ、民衆をあおり立て、自分たちの目の上のたんこぶを取り除こうとしている」「彼女の家族が国のどんなものを売ったというのか?7カ月の胎児を堕胎させたのは誰だ?恥ずかしくないのか?」と批判は止まらない。

ウォール・ストリート・ジャーナル中国語版の編集長、袁莉(ユエン・リー)氏は1人の女性として、こう書き込んだ。「ついこの間、『残忍』の定義が改められたばかりなのに、今度は『荒唐無稽』の定義が新しくなった」。また、弁護士の張凱(ジャン・カイ)氏は1人の男性として「中国の男はだらしない。政府が愛する女の体にひどいことをしても何もできないのだから」とやるせない気持ちをぶつけている。

陝西省当局がしたことは立派な殺人だ。ところが、陝西省当局も中国政府も国内外からの非難に対し、沈黙を守ったまま。ただ、地元当局のしたことは「規則違反」だと認めている。女性の家族は現在、全員が当局の監視下に置かれ、外部との接触もままならないという。

中国政府は海外メディアや中国民衆が注視する中、まさかこのまま地方政府に好き放題させるつもりではあるまい。中国ではどこからが「残忍」で、そして、中国はどこまで荒唐無稽なのか?世界中が事の成り行きに目を光らせている。(翻訳・編集/NN)

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