大学生の起業熱留学熱が低下 何を映し出す?

人民網日本語版    2018年7月6日(金) 22時0分

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2010年以降、全国では大学を卒業した人の数が年々増加して、毎年全国の新しい雇用の50%以上を占めるようになった。18年の卒業生は820万人で、前年同期比25万人増加した。

2010年以降、全国では大学を卒業した人の数が年々増加して、毎年全国の新しい雇用の50%以上を占めるようになった。18年の卒業生は820万人で、前年同期比25万人増加した。就職情報サイトの智聯招聘がこのほど発表した「2018年大学生就職力報告」によると、智聯は「2018年大学卒業生の就職力の市場調査研究」で大学を卒業した9万168人を対象にアンケート調査を行い、モバイルインターネット時代の95後(1995年から1999年生まれ)の大学生の就職における新たな動向を明らかにしたという。新華網が伝えた。

同報告によれば、今年の大学生の就職状況には多くの新しい動向がみられる。例年と比較して特に目立つのは、一番最初に就職を選ぶ割合が上昇を続けたこと、その一方で起業熱や留学熱が下がり続けたことだ。たとえば調査研究の結果によると、18年大学生卒業後の進路への意向では引き続き就職が中心で79.89%を占め、前年より6.39ポイント上昇した。就職を遅らせる選択をした人は6.99%、国内で大学院に進学するとした人は4.98%、起業を選択した人は4.78%、海外へ留学するとした人は2.63%だった。

これと同時に、大学生の就職の新動向には次のような目立った特徴があった。一例を挙げると、大学生の就職に対する考え方が変わりつつあり、「自己実現」が「お金を稼ぐこと」よりも重要だとする人が増え、ここから大学生が仕事の経験を積むことをより重視していることがわかる。また従来型製造業の求人ニーズが大幅に増加し、民間企業が引き続き大量の雇用を生み出す絶対的主力であることなどから、大学生の就職の方向性やチャンネルが多様化していることがわかる。

大学生の起業熱や留学熱が低下を続けていることから、現在の大学生の就職が理性的になり、周りと比べて影響されたり、流行を追い求めたりしなくなったことがわかる。たとえばこれまでは多くの大学生が起業を選択していたが、実際に卒業して実社会に足を踏み入れると、あらゆる方面で実践経験が不足していて、やみくもに起業しては、大きな困難やリスクにぶつかっていた。こうしたわけで、多くの大学生がひとまず就職するという選択をするようになった。また17年のデータと比較すると、起業を選択したクラスターの割合が1.32ポイント低下した。ここから経済環境がより複雑で変化に富むようになったことを背景として、大学生がますます慎重に将来のキャリアプランを描くようになったことがわかる。

留学熱の低下は、大学生が海外での留学生活にむやみにあこがれるということがなくなり、中国国内で学習し挑戦し、経験を積みたい、成功への基礎固めを着実に行いたいと考えるようになったことを物語る。また調査によると、就職を遅らせる選択をした大卒者の割合は同2.81%低下し、ここから大学生が就職は困難といった見方をしなくなり、より積極的かつ主体的に就職したいと考えるようになったことがわかる。

大学生の就職状況は市場の「バロメーター」の1つだ。95後の大学生の就職トレンドと着実な生活感を映し出すとともに、市場発展の方向性と健全度を正しく反映する。従来型製造業の求人ニーズが大幅に増加し、民間企業が引き続き大量の雇用を生み出す絶対的主力であることなどから、中国経済発展の安定性、民間企業の持続的な発展拡大にともなう誘致力などがありありとうかがえる。こうした側面からみると、今年の大学生の就職にみられる多くの新動向は、大学生の就職トレンドが理性的で着実なものになり、国内での発展と市場での実践に軸足を置くことにより着目するようになったことを反映したといえる。(編集KS)

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