「メード・イン・チャイナ」はどうすれば粗悪品の代名詞から脱することができるのか―SP紙

Record China    2012年6月16日(土) 18時24分

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13日、ブッディスト・カレッジ・シンガポールの准教授は「メード・イン・チャイナはいかに悪名を脱するか」について考察した。写真は江蘇省南通市の漢方薬研究所。

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2012年6月13日、ブッディスト・カレッジ・シンガポールの紀贇(ジー・ユン)准教授は「メード・イン・チャイナはいかに悪名を脱するか」について考察した。シンガポールの華字紙・聯合早報が伝えた。以下はその概要。

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数年前、私は興味深い現象に気づいた。多くの中国人が中国製の漢方薬をわざわざシンガポールで購入しているのだ。中国よりも30%以上高いにもかかわらずである。理由は、シンガポールの品質検査基準が厳しいため、販売されている製品の品質が保証されているからだという。

「中国製」の問題は、品質の高い製品が製造できないことではなく、粗悪な製品を抑制できないことにある。多くの人は中国製品の粗悪さの根本原因を民族性や宗教性に求め、高品質を誇るドイツや日本と比較する。この二者がまったく無関係だとは言わないが、少なくとも決定的な要因ではなく、制度の構築こそがポイントだと私は考える。

多くの人は知らないと思うが、1907年以前、「ドイツ製」は今日の「中国製」と同様の評判だった。しかしそれ以降、ドイツ人は非常に細かい法律・法規や品質基準、認証システムを制定し、さらに品質管理機構を構築してきた。その結果、ドイツ製品はわずか数十年の間に過去の汚名を返上し、第二次世界大戦前には名声を博するようになった。日本についても同様で、日本車が世界制覇を果たした過程を思い起こせばすぐに理解できる。そして今日、「韓国製」も過去の低レベル製品のイメージをすでに脱している。

一方、海外と中国で二重の品質基準を採用して問題になったリプトン紅茶の事件のように、多くの企業が中国では低い品質基準を選択し、混乱した中国市場に適応している。道徳上から見れば、こうした行為は責められるべきである。しかし、企業側から見れば、利益の最大化こそが企業生存の基本であるため、公平な市場ルールがなく、しかも賄賂が一般化しているビジネス環境は、企業にたとえある種の道徳に背いたとしても生存を図らざるを得なくさせている。つまり、悪貨が良貨を駆逐する状態にあるのだ。

これらのことから、製品の品質はその社会のビジネス環境、ひいては政治環境などと深く関わっていることがわかる。中国には大量の法規・制度があるが、至る所に張り巡らされている“コネ”のネットワークからは逃れられず、人治が法治に勝ってしまっている。中国が完全に粗悪な製品を駆逐し、「中国製」が悪名から脱するためには、まだ相当な時間が必要になるだろう。(翻訳・編集/HA)

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