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中国共産党「思想のほころび」警戒=「メッカ巡礼」した地方党員の党籍を剥奪

配信日時:2018年6月29日(金) 20時40分
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中国メディアの観察者網は29日、寧夏回族自治区中衛市海原県の中国共産党紀律委員会が、共産党員である身分を偽って「ハッジ」に参加したとして、党員1人の党籍を剥奪したと報じた。中国共産党は「思想の問題」として党員が宗教を信じることを厳禁している。

中国メディアの観察者網は29日、寧夏回族自治区中衛市海原県の中国共産党紀律委員会が、共産党員である身分を偽って「ハッジ」に参加したとして、党員1人の党籍を剥奪したと報じた。中国共産党は党員が宗教を信仰することを認めていないが、党員が宗教行為を行ったとして処罰の対象になるケースは散発している。共産党は思想における動揺として強く警戒している。

党籍を剥奪された党員の姓名は馬廷科(マー・ティンカー)と発表された。「馬」は歴史的にイスラム教を信仰してきた回族に多い姓で、イスラム教の開祖であるムハンマド(マホメット)の省略形として、中国人信者が好んで自らの姓にしたとされる。

発表によると、馬党員は党員の身分を偽って、2015年8月30日から10月11までの期間、「ハッジ」に参加した。ハッジとはイスラム歴第12月に実施されるメッカ巡礼で、イスラム教信者は「少なくとも一生に1回は実行」するよう義務付けられている。中国ではハッジの季節になると巡礼団が組織され、メッカに向かう。馬党員は何らかの方法で巡礼団に加わったと考えられる。

記事によると、海原県の党紀律委員会は馬党員について「党の政治規律と政治規則に違反し、劣悪な影響を作った」「共産党員の理想と信念を喪失し、規範を逸脱した行為をし、政治を重視せず、規則を重視しなかったことが十分に暴露された」などと厳しく批判。2018年5月18日に党籍を剥奪したという。

委員会は、自治区・市・県の各級の共産党組織が、党の宗教政策を徹底せねばならないと主張。「原則問題で表裏一体を堅持し、永遠に『ふたつの顔を持つ者』になってはならない」などと厳しく論じた。

中国では、事実上は極めて厳しい制約があるものの、国民一般については宗教を信仰することが認められている。しかし、中国共産党党員は、マルクス・レーニン主義と矛盾するとして宗教を信じることが厳禁されている。

しかし実際には、共産党員が宗教を信じたとして処罰の対象になる事例が散発している。2016年4月には、中国共産党中央紀律検査委員会の機関紙である中国紀検監察報が「共産党員は絶対に宗教を信じてはならない」と題する論説を掲載。17年4月には新疆ウイグル自治区ホータン地区で、自らの結婚式でイスラム教の儀式を取り入れたウイグル族女性党員や「宗教人の前で遠慮してたばこを吸わなかった」幹部党員などが処罰の対象になったと報じられた。

また、汚職問題で処罰の対象になった「腐敗党員」に関連する発表で、「迷信(宗教行為)にも手を染めた」などと特筆される場合もある。

習近平政権は特に、党員としての「思想の統一」を重視している。党員の信仰問題について、今後も厳しい姿勢で臨むことは間違いない。(翻訳・編集/如月隼人

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