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中国で社会問題化している「親のすねかじり」、他国と異なる事情とは―中国メディア

配信日時:2018年6月30日(土) 5時50分
中国で社会問題化している「親のすねかじり」、他国と異なる事情とは
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湖南省に住むある「親のすねかじり」が、つい先ごろ両親から家を追い出された後、親を相手取り「扶養義務を放棄した罪」で訴えようとして、人々の嘲笑を買っている。資料写真。
湖南省に住むある「親のすねかじり」が、つい先ごろ両親から家を追い出された後、親を相手取り「扶養義務を放棄した罪」で訴えようとして、人々の嘲笑を買っている。統計データによると、中国の都市世帯のうち65%以上で、「老いた親が子供を養う」現象が見られ、成人の約30%が、生活の全部あるいは一部の面倒を親に見てもらっており、いわゆる「親のすねかじり」が蔓延している。こうした問題に対応するため、「親のすねかじりを認めない」とした法律を定めようと検討している地方政府すらあるという。実のところ、「親のすねかじり現象」問題は中国だけの問題ではなく、すでに世界各国に共通する社会問題となっている。生命時報が伝えた。

■激化する日本の「親のすねかじり現象」

日本では数年前から不景気が続き、失業者が増え、「親のすねかじり現象」も激化している。日本で知り合った橋本さん夫妻はコーヒーショップを経営しているが、その一人息子(39)は典型的な「親のすねかじり」だ。昼間は家にいて、夜になるとコーヒーショップを手伝い、衣・食・住・交通費すべてを両親に賄ってもらっている。橋本夫妻の息子はそこそこ有名な大学を卒業しているが、社会人となった後、職場でいじめに遭い、その挫折から立ち直れなくなった。このような例は日本に多い。彼らは独立して家を構える年齢になって受けた挫折が原因となり、独立しようとしなくなってしまうのだ。

欧州の状況も決して楽観的とは言えない。2017年の調査によると、15歳から29歳までのフランスの若者のうち、180万人が働いておらず、教育または就職のための指導も受けておらず、両親に扶養されている。180万人というのは、この年齢層の総数の17%を占める。欧州各国では、このような若者の割合は平均15%前後、イタリア(25.7%)とスペイン(19.4%)が最も高く、オランダ(6.7%)とスウェーデン(7.4%)が最低だった。スイス・チューリヒ大学の研究によると、欧州では子供が両親と同居する期間が長くなる傾向があり、25歳から28歳になってようやく家を出て独立する若者もいる。40歳から50歳までの中年で、両親の住む実家に戻る割合も高まっており、その多くが離婚や失業によるものという。

■「親のすねかじり」の内的要因と外的要因

長く「親のすねかじり現象」について研究を続けてきた華東師範大学心理・認知科学学院の宋永寧(ソン・ヨンニン)准教授は、「『親のすねかじり』は主に家庭教育と社会的環境による影響から誕生する」と指摘し、以下のように分析している。

(1)家庭教育

両親が子供を幼いころから溺愛し、子供の要求は必ず叶え、何の躊躇もなく自分の全てを子供に与えるため、子供は欲しいものを何でも簡単に手に入れることができ、あえて独立や苦労をしようとは思わなくなる。また、親に対する恩義や感謝の心も理解できないまま育つ。もし親の立場が強く、心理的に子供をコントロールしがちで、子供が独立するチャンスをほとんど与えないまま長い時間が経過すれば、子供の依存心は断とうとしても断てなくなってしまう。日常生活で自分の思うようにならないことに直面したとき、すぐさま両親に助けを求めがちになると、社会的な競争に適応できず、一度の打撃で二度と社会に出られなくなってしまう可能性もある。

研究によると、欧米諸国と比べ、中国では子供がより一層親のすねかじりになりやすく、子供と親との心理的な境界線があいまいになりがちという。米国の子供の多くは、自分と親とは別々の人格や思想、生活を持っており、互いに独立し、干渉するべきではないと認識している。一方、中国の子供のほとんどは、自分は親の一部であり、親も自分の一部で、マイホーム購入や生活全般はすべて、お互いに共通した事柄だと考えている。

(2)社会的環境

一部の若者にとっては「親のすねかじり」が仕方のないことだと考えているケースもある。高騰する住宅価格や物価のために、どうしても両親に助けを求めざるを得ないと考えているのだ。中国では、結婚するためには男性がマイホームを用意しなければならないというプレッシャーに直面している男性が多く、親からの資金援助はごく当たり前のこととなっている。各国の研究によると、生活コストが高い大都市であればあるほど、「親のすねかじり」が生まれる割合が高い。

また宋准教授は、「『親のすねかじり現象』は個人の発展にとってマイナスであり、家庭に重い負担をもたらし、さらには社会全体の活力を奪い、長期的な発展にマイナス影響を与える。『親のすねかじり』の危害に対して日本のある学者が系統的な研究を行ったことがあるが、『親のすねかじり』は、親に頼ることで、生活の質は急激に落ち込み、日常生活で必要となる最低限な食物や衣類の購入以外に、消費活動は行わないため、経済発展の足かせとなる。また、多くの『親のすねかじり』は結婚しないため、社会の『少子化』に追い打ちをかける。彼らが高齢になると、社会による高齢者負担がさらに増してしまう」としている。

そして、「『親のすねかじり』問題を解決するためには、社会と家庭の共同努力が欠かせない。家庭教育の点から言えば、親は子どもの手を放し、子供に鍛えるチャンスを与え、子供との間で境界線を取り決め、子供に対するとめどない『金銭の輸血』を断ち切るべきだ。子供が自主的に解決法を模索し、独立して責任を負うよう励まさなくてはならない」とアドバイスしている。(提供/人民網日本語版・編集/KM)
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