東野圭吾の「幻夜」、中国語が100万部達成―中国メディア

人民網日本語版    2018年6月25日(月) 21時20分

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東野圭吾の「幻夜」中国語簡体字版の100万部達成ハードカバー記念版がこのほど発売された。「白夜行」の姉妹版とされているこの作品では同様の衝撃を味わうことができるという。

東野圭吾の「幻夜」中国語簡体字版の100万部達成ハードカバー記念版がこのほど発売された。「白夜行」の姉妹版とされているこの作品では同様の衝撃を味わうことができるという。新華網が伝えた。

東野圭吾は「幻夜」を創作した理由について「『白夜行』の世界を再現したかったが、『白夜行』のように男女の主人公の交流と心の描写を完全に避けるのではなく、2人の共演を描こうとした」と語っている。「幻夜」は「白夜行」と完全に異なる手法を用いているが、同じように薄暗い衝撃に襲われる。この雰囲気により、物語全体が味わい深くなっている。

本作では、主人公の水原雅也が震災後の混乱の最中、貪欲な叔父を衝動的に殺害したが、ある若い女性に目撃された。女性は彼のために秘密を守ろうとし、2人で東京で新生活を始めた。しかし雅也は自分を待ち受けていたのが、日の差さない尽きることなき幻夜であることを知らなかった。

東野圭吾は表現したかった効果についても、「真相とは何か。読者がこれを疑うならば、ぞっとするような変わった感覚が生まれるだろう」としている。

薄暗く、落ち込んで、身の毛もよだつ雰囲気を作るため、東野圭吾は創作中に苦しみ、「頭が痛くなるほど」だったという。彼は最後に、バブル崩壊と阪神淡路大震災など日本の不況を代表する出来事を背景とすることを決めた。東野圭吾は、「不況により町工場が破産に向かう状況を描いた。これは小説全体の基礎だ。結果的には悪くないばかりか、不可思議でもあった」と感嘆した。

「白夜行」と「幻夜」の切っても切れない関係について、読者は現在も熱心に議論している。東野圭吾は「これは評価が難しい作品だ。誰もが本作と『白夜行』の関係について聞いてくるが、私には答えられない。『幻夜』を『白夜行』の続編にはしたくない。両方を読み終えた読者が、さまざまな想像に浸る余地を残したい」と話した。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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