日本に「境界のない」デジタルアートミュージアム

人民網日本語版    2018年6月22日(金) 23時40分

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日本の東京で新しいデジタルアートの美術館「森ビルデジタルアートミュージアム」がこのほどメディアに公開された。

日本の東京で新しいデジタルアートの美術館「森ビルデジタルアートミュージアム」がこのほどメディアに公開された。館内には最新の照明技術や3D技術が取り入れられ、520台のコンピューター、470台のプロジェクター、1万平方メートルの巨大な空間が、来場者にアート感と未来感に満ちた境界のない夢幻の空間を提供する。新華社が伝えた。

同美術館には作品約50点が展示され、境界のない世界、運動の森、未来の遊園地、ランプの森など5つのコーナーに分かれる。展示の中心は境界のない世界で、作品と作品の間に明確な境界は設けられておらず、3D画像や人間の動作の識別といった最新技術を利用して、来場者にその場にいながら超現実的な情景の中に入り込むような感覚を抱かせ、作品と相互に連動してより多層的な感覚器官の体験ができるようにしている。

宇宙生命をテーマにした作品は、星空を描いた3D画像をプロジェクターによって跳びはねて遊べる空間に投影する。来場者が作品の中に入ると、上の方にあるプロジェクターが人の動きを認識してリアルタイムで計算し、足下からさまざまな図案を投影する。来場者と作品が一体になり、恒星の誕生から最終的にブラックホールを形成するまでの過程を一緒に描き出す。設計者は来場者が作品との高度な相互連動を通じて、人と宇宙、生命と自身について考えることを願うとしている。

「未来の水族館」では絢爛豪華な海の底の世界を描き出した。実際の作品の中では小動物のイメージは来場者がその場でデザインしたものがベースになるという。来場者は自分の好きな海洋生物の絵を描き、完成して指定エリアで読み取りを行うと、数秒後にその生物が海の底の世界に登場する。画像はカベにある巨大なデジタル水槽に投影され、来場者は自分の創作した静物が水の中を悠々と泳ぎ回るのを見たり、バーチャルえさ袋に触れてえさやりをしたりできる。このような相互連動型の体験モデルにより、芸術作品の鑑賞者が同時に芸術に関与し、芸術を創作する人になる。

この「境界のない」美術館の運営責任者の杉山央さんは、「すべての作品が相互連動型に設計されており、実際の体験を通じて、みなさんの芸術への興味や探究心を引き起こし、創造的思考をはぐくみたい」と述べた。

茶室は来場者に帰ることを忘れさせる場所だ。茶室に入って座ると、スタッフが点てたお茶を持ってきてくれる。お茶を透明のガラスカップに注げば、カップの中にほころび始めた花のつぼみが投影される。お茶を飲み終わるまで、花は次々に咲いて、変幻自在の動きをみせる。スタッフによると、「カップの花の秘密は座席上方の天井に設置された温度センサーにある。お茶は冷たくても熱くても、周囲とは温度が異なるので、センターがその温度差を読み取り、カップの位置を把握して、プロジェクターでカップ内に図案を投影する」という。

運営を担当するチームラボの猪子寿之社長は、「ここには決まった順路はなく、来場者が芸術の世界に没頭すれば、うろうろさまようことにはなるが、いろいろなものを自分で体験し、発見することができる。これこそ当美術館が来場者に体験してもらいたいことだ」と話す。

この世界初の境界のない、芸術、科学、建築などさまざまな分野に関わるデジタルアートミュージアムは6月21日に一般公開される。デジタル経済の文化方面、芸術方面への浸透を通じて、従来の芸術の展示スタイルを改良することを目指すという。チームラボはここ数年、世界50カ国・地域で不定期に展示活動を行ってきた。ビジネス協力プロジェクトを数多く誘致しただけでなく、文化芸術と大衆的消費の分野で新たな注目点を生み出している。(編集KS)

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