W杯、日本が下馬評を覆しコロンビアに歴史的勝利 その勝因は?

人民網日本語版    2018年6月21日(木) 21時0分

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ワールドカップロシア大会で、イラン代表に続いてアジア勢勝利のニュースがこれほど早く届くとは誰が予想しただろう。勝利を収めたのは、イングランドのトッテナムに所属する孫興民有する韓国でなければ、強豪オーストラリアでもなく、下馬評が低かった日本代表だ。

ワールドカップロシア大会で、イラン代表に続いてアジア勢勝利のニュースがこれほど早く届くとは誰が予想しただろう。勝利を収めたのは、イングランドのトッテナムに所属する孫興民(ソン・フンミン)有する韓国でなければ、強豪オーストラリアでもなく、下馬評が低かった日本代表だ。日本がアジア勢の一員として、ワールドカップ1次リーグで歴史的白星を残した。中国新聞網が報じた。

今回のワールドカップには、アジアから5チームが参戦しているものの、組み合わせ抽選会の結果は思わしくなく、どのチームも決勝トーナメント進出は難しいと見られていた。そんな中、日本が決勝トーナメント進出に最も近い立場となった。日本が属するグループHには、コロンビア、セネガル、ポーランドが入っており、FIFAランキングは、ポーランドが6位、コロンビアが16位、セネガルが27位、日本が61位と、日本は最下位。それでも、日本に全く望みがないわけではない。

日本代表は4年前、自信を持ってブラジルに乗り込んだものの、結局2敗1分けと一勝もできなかった。そして、今回のワールドカップ開催前も、代表チームは内憂外患の状態にあると見られていた。

ハリル・ホジッチ前監督の指揮の下、日本代表は、6勝2敗2分けでアジア予選を突破し、ワールドカップロシア大会の出場権を獲得したものの、その後の国際親善試合などの成績は低迷した。そのため、日本サッカー協会(JFA)はワールドカップ開幕直前に、ハリル監督を電撃解任した。そして、西野朗新監督のチーム改革も成功したとは言えず、本田圭佑選手を中心とした3-6-1システムを導入したものの、反撃のスピードが速く、身体能力の非常に高い選手が揃うチームに対抗できるには至らず、逆に試合をうまく支配できなくなっていた。

世界で活躍する選手が揃っていた時期も、日本と世界ランキング上位の国の間には大きな実力差があった。それにもかかわらず、ワールドカップ開催前にはチームの状態が全く上がらず、緊急で代表入りした選手もチームに完全に溶け込むことができていなかったため、日本代表に対する評価は非常に悪かった。また、火に油を注ぐかのように、岡崎慎司選手が4月の国際親善試合で右ふくらはぎを負傷した。

今回のワールドカップで、日本代表はアジア勢としては一番最後に初戦を迎えた。これまで、奇跡的にデンマークから3点を奪って勝利して以降、アジア勢はワールドカップ7連敗中だった。そのデンマークから勝利を奪ったのが日本で、2010年ワールドカップ南アフリカ大会のグループリーグの時のことだった。その時、日本はトップのオランダと共に決勝トーナメントに進出した。

グループリーグ初戦の相手コロンビアと、日本代表はこれまでに何度か対戦したことがある。例えば、4年前のブラジル大会グループリーグで、日本が最後に対戦したのがコロンビアで、その時は1点を先制したものの、結局1-4で逆転負けを喫し、決勝トーナメント進出の希望を完全に断たれた。

そして、今回、ワールドカップの初戦で対戦することになったものの、日本代表が圧倒的に不利と予想されていた。日本のFIFAランキングは現在61位と、ここ10年で最も悪い。代表選手23人の平均年俸を見ても、日本103万ポンド(1.5億円)、コロンビア189万ポンド(2.7億円)と、大きな差がある。

それにもかかわらず、最後に笑ったのは、これまでの戦績を見ても、選手の実力を見ても圧倒的に不利だった日本代表だった。得点シーンを見ると、2点とも偶然の要素が存在するものの、試合全体を見ると、勝者にふさわしい戦いだった。特に、大迫勇也選手がヘディングでゴールを決めたシーンを見ると、ゴール前のしのぎ合いの中、絶妙のタイミングでジャンプしてコーナーキックに合わせており、文句なしのゴールとなった。

日本にとってコロンビアから奪った勝利は、欧州で開催されたワールドカップでの初勝利で、アジア勢が南米勢から奪った初の勝利ともなった。これまで、アジア勢は南米勢を相手にワールドカップで17度戦っていたものの、3分け14敗で未勝利だった。

スポーツの試合で、弱者が強者から勝利を奪った時は、「強運だった」とよく言われる。しかし、そのような見方は、必死に戦った選手へのリスペクトが欠けていると言えるだろう。西野監督は試合後、「運を持っていると感じるか」との質問に対して、「何とお答えしていいか分からないが、いろんな評価を頂いている。運だけではなく、いい選手に恵まれているというところだと思う」と選手を称えた。

日本代表のレベル向上は、代表選手が所属しているクラブで普段努力を積んでいることに起因していることに疑いの余地はない。1998年に日本が初めてワールドカップに出場した際、代表選手23人は全てJリーグのクラブに所属していた。それに対して、今回の代表選手23人のうち、Jリーグのクラブに所属している選手はわずか8人だ。孫興民のようなアジアで人気を誇る選手はいないものの、日本は安定したチームワークを見せた。

今回のワールドカップのグループリーグ初戦が終わり、合わせて28得点の欧州がトップで、日本とイランの勝利により、アジアがなんと2位につけている。そして、南米勢が1得点差で3位だ。この成績だけを見ると、アジア勢は大健闘していると言える。

これまでの戦績を見ると、東アジア勢の成績がアジア勢のワールドカップでの戦績を占う重要なポイントとなる。グループリーグのこの一勝により、日本代表の決勝トーナメント進出の可能性が高くなったと判断するのはまだ時期尚早であるものの、アジア勢がロシアで旋風を巻き起こしているのは間違いないといえる。(編集KN)

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