高速道路で飛来した鉄片=重傷を負ったバス運転手が見せたプロの仕事―江蘇省

2012年5月29日、江蘇省の高速道路を走っていたバスにどこからか飛んできた鉄片がぶつかる事故があった。運転手が鉄片に当たり死亡した。6月2日、浙江在線が伝えた。
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バスを運転していた呉斌(ウー・ビン)さんはベテラン運転手。長年、この仕事を続けてきたが、規則違反や乗客からの苦情は一度もなかったという。今回も呉さんは模範的な対応を見せた。鉄塊にぶつかった後も慌てず、バスをゆっくりと停車させ、ハザードランプをつけた。それから立ち上がり、乗客に安全に気をつけるよう説明し、そしてようやく倒れ込むように座り込んだ。
この時、呉さんは肝臓破裂、肋骨骨折、肺や腸の挫傷という重傷を負っていたのだった。治療もむなしく、1日未明に呉さんは死亡した。現場に到着した警察官によると、警官の姿を見た呉さんは気丈にも親指を立てて見せたという。警官は「バスのサイドブレーキをかけるのには力がいります。肝臓破裂した人間がやってのけるとは、すごい精神力です」とたたえている。現在、警察は鉄片の出所を調べている。(翻訳・編集/KT)